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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第二十五部 第八章 襲撃

「……で、どうするのだ? 」


 慟哭をする兵士達に囲まれた中で、ねじり鉢巻きを跪いて天にかざしてる俺に龍女(りゅうじょ)さんが聞いてきた。


「いえ、何もしませんが……」


 俺が素で答えた。


「え? 助けに行かないの? 」


 ミヤビ王女が驚いた。


「まあ、これはこれでありだな」


 カルロス一世も頷いた。


「いや、あれだけ惚れるデスピナの姉御を見るの初めてだから、大事にするんじゃないかな? ああ見えて、超金持ちだし」


 マリナが笑った。


「むう、玉の輿と言う事か」


 宰相が頷いた。


「他人の恋路を邪魔するものは馬に蹴られて死ねと言うからな」


 イジュウイン大公も深く深く頷いた。


「彼のヤマトルネッサンス人間国宝一号は永遠の価値があるものになったな」


 国王が感動してる。


「むう、流石、ホアンの兄貴だ」


 俺も感動して頷いた。


「まあ、あんだけ惚れられたら幸せになるよね」


 ミツキも笑顔で笑った。


「……君ら本当に糞だね」


 カガが呆れ果てた顔で言った。


「そうじゃろう、そうじゃろう。まさか、わしと同意見が、敵方のはずのアンタだとは……」


 樹老人(じゅろうじん)が自分と同意見のものが現われて感動してる。


「とりあえず、これでアマゾネスの(ぬし)の一人は片付いたな」


 俺が皆に笑った。


「うわ、最悪。本当に狙ってやったんじゃないよね」


 カガがドン引いている。


 横で樹老人(じゅろうじん)が涙を流してうんうんと頷いている。


「カガさん。俺達の人生はこうやって泥沼になってますから、これは肯定するしか無いんですよ」


 カルロス一世が寂しそうだ。


「まあ、人生、谷あり谷ありですから」


 俺が笑顔で答えた。


「そ、そうだよな。良く考えたら、皆、泥沼になったら、皆、不幸で平等だよな」


 なんか変な目の輝きをさせながら、怖い顔で和真君が怖い事言ってる。


 やばいな、壊れたまんまだ。


 まあ、言ってる事は真理なんだが。


 固まってる市松人形さんを見たら、何故か撤退して行った。


 と思ったら違った。


 向こうに凄く巨大な市松人形がある。


「何だ、あれ? 」


 俺が驚いた。


「あの辺りで破壊されまくった資材とか吸収しながら巨大化していってるな」


 宰相が横で真剣な顔だ。


 地響きを立てて、五百メートル以上の大きさの巨大な市松人形が出来上がりつつあった。


「でかっ! 」 


 国王も驚いた。


 その巨体がこちらに向かってくる。


 むぅ、これまためんどくさい。

 


 







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