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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第二十五部 第六章 乱戦

「嘘でしょ」


 横でキョウカさんが戸惑ってる。


 むう、どう声かけて良いのか。


 皆が一斉にレイナさんを見る。


「父は死にました。問答無用です。皆でやってしまいなさい」


 レイナさんが一喝した。


 兵士達が弓を構えて次々と国王のあたりに撃ち込み始める。


 スキルでファイヤーボールを持つもの達が、次々と国王の居るあたりに絨毯攻撃した。


 横を見たらミヤビ王女も鬼みたいな顔でファイヤーボールをぶち込んでた。


 デスピナはすでにジャンプして王宮の背後に逃げた。


 国王が走り回って攻撃を避けてる。


「嘘! 嘘! 嘘だから! 演技なの! 」


 国王が逃げ惑って叫ぶ。


 兵士達が一斉にレイナさんを見た。


 でも、レイナさんが辞めろと言わないので、そのまま攻撃し続ける。


 国王が意を決して、こちら側の木の上に飛び降りて、枝をバキバキ折りながら降りた。


「演技だって言ってるのに! 」


 国王があばらを打ったらしくて、蹲ってる。


「私も演技でしたよ」


 レイナさんが皆の攻撃を手の動きで止めると国王に笑顔で答えた。


「ほんとかな」


 ミツキが小声で囁いた。


「駄目だ。考えちゃ駄目なんだ」

 

 俺が小声で返す。


「分かるわー」


 俺にカルロス一世が同意した。


 せつない。


「ちょっと、あれ! あれ! 」


 キョウカさんが後ろを指差した。


 振り返ると、包丁持った市松人形があちこちの炎に照らされながら、何体も立っている。


「ひえええっ! 」 


 怖えええっ!


 もう、夜なのに、会いたくないのに会ってしまった。


 市松人形が包丁を構えて一斉にこちらに向かってくる。


「焼きつぶしなさい! 」


 ミヤビ王女がスキル持ちに呼びかけて、ファイヤーボールで次々と市松人形を焼き払う。


 一度食らわせた後、さらにぶち込んで灰にする方向だ。


 とは言え、凄い怖い光景だ。


「うわぁ、双方から攻撃を受ける訳? 」


 マリナが焦ってる。


「とりあえず、俺が目的なら、一旦俺達は燐女(りんじょ)さんの島に向った方がいいかな? 」


 レイナさんに声をかけて聞いた。


「出来たら居て欲しいんだけどな」


 ちょっとデレた感じで囁かれた。


 さっきの見てるから、ちょっと怖い。


 これで、じゃあ行きますって言えないよな。


 そしたら、いきなり長い長剣で斬りつけられる。


 慌てて、俺が轟天で受けた。


「やっぱり、生き生きとしてて若いのは良いねぇ」


 デスピナが口元を涎を垂らしてる。


 まあ、ババアっちゃババアだけど、思ったより若い。


「どうしたね。見惚れちゃったかい? 」


 じゅるりと口元を舐めながら笑った。


 むう、猛獣系か。


 長剣がひらめくのを何とか轟天で受ける。


 思ってたより、ずっと強い。


「相当重い剣なはずなのに、早いね」


 俺が驚いた。


「当たり前さ。ガキの頃から振るってるんだ。それより、思ってたよりずっと強いじゃないか。これなら、強い赤ちゃんが生まれるよ」


 デスピアが凄く嬉しそうだ。


 むぅ、笑えません。


「待ちな。そいつは俺が相手する」


 いきなり、背後から声がかかった。


 誰かと思えはホアンさんだ。





 

 




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