第二十四部 第十五章 エピローグ
燐女さんの強襲型の蒼穹船は全員を乗せると急上昇して、雲の中に入り、そのまま燐女さんが眠ってた島へ向かった。
「相手のレーダーに映る可能性があるので、またあの市松人形とやらが来るかもしれないな」
龍女さんが言った。
「逆に、あの島なら防衛設備もあるんで、撃退する方向で行きましょう」
燐女さんが答えた。
「なんで、あんなに俺に執着してんのかね? 」
俺がぐったりしたアポリトの様子を見ながら愚痴った。
「そりゃ、誰も婚約どころか相手にしてくれない恋愛経験ゼロの女性が親の約束で婚約出来たら、執着するんじゃないの? まして<終末の子>で元居た世界のトップの息子だし」
紅葉が呆れたように答えた。
聞いてて眩暈がする。
「て、言うか。お義父さん。マジで噂くらい聞いてると思うんだけど」
恋が怒ってる。
「多分、相手の両親とかにちやほやされて、調子に乗って婚約を受けたんじゃないの? 」
ミツキが冷たい口調で言った。
親父ならあり得るだけに俺も否定できん。
親父は土気色のまま固まったままだ。
「だから言ったのになぁ。本当にやばくなるから婚約とかさせちゃ駄目だよって」
カガが呆れ果てた顔をした。
すでに辺りは暗くなっているのだが、強襲型の蒼穹船の艦橋からヤマトの首都が次々と燃えてるのが遠目で分かる。
「うわ、また、襲撃受けてるわ」
ユイナさんが呟いた。
「とりあえず、燐女さんの島に着いたら、修羅一と連絡取らないと」
レイナさんもヤマトが燃えている光景を見ながら爪を噛んだ。
「結構、燃えてるね」
ミオも呟いた。
「リヴァイアとシーサーペントは? 」
俺がアオイに聞いた。
「シーサーペントの中で重症なのは、前にヤマトの近くで巣を作ってますんで、そちらに行かさせてます。リヴァイアもこちらに追って来てるんですけど、あの人魚姫が後をつけてるらしくて、回り道してこさせてます」
「うわ、まだ、追っかけられてるのか」
「あれ、しつこいと思うよ」
ミツキが吐き捨てるように答えた。
「えらく、旦那様に執着してるように見えたしね」
アンナも頷いた。
そしたら、そこへ樹老人さんとダクダ師匠がテレポートして来た。
「おお、こんなとこにいたか」
樹老人が息を切らせて言った。
「どうしたんです? 」
カルロス一世が聞いた。
「王宮が襲撃を受けて、国王が攫われた」
ダクダ師匠が簡潔に答えた。
今度は国王か。
本当に疲れる。
いろいろありまして、投稿時間がぶれると思います。
出来ましたら、ブックマークして読んでいただきたいです。
フッメンの方はすいませんちょっと投稿遅れます。
申し訳ございません。