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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第二十三部 第三章 謁見の間

 戻ると国王から遺跡の調査を手伝ってほしいと言われた。


 珍しく、断れないように謁見の間に呼ばれたのだ。


 正式なルートで呼ばれたので、仕方なしに許嫁やカルロス一世とダグダ師匠や樹老人(じゅろうじん)さんと行く。


「すまないけど、頼めるか? 」


「え? えくすかりばぁ君の事で娘達に怒られた復讐ですか? 」


 そう言ったら、うちの許嫁が全員メスカマキリの目で国王を威嚇した。


 (れい)やマリナや(れん)紅葉(もみじ)どころか、深雪やさくらまで出来るってどうよ。


 怖いんですけど。


「いやいや、何が起こるか分からんから、お前に行って貰いたいだけだよ」


 国王が震えながら答えた。


 横に控える宰相とイジュウイン大公も震えてる。


 殆どホラーだ。


「俺、商人なんですけどね」


「いや、王太子だろ? 」


「まだ、言ってんですか? 俺が国王になったら、女系になっちゃうでしょ」


「いや、お前、王家でその世代で唯一の男なんだぞ? 」


「いや、俺二重人格だし、王位なんて無理ですよ」


「よほど、その設定が気に入ったんだな」


「だって、やっとヒーローっぽくなって来たのに」


「別に、ひょっとしたらそうじゃないかな? って話だぞ? お前の二重人格説って」


「いゃぁぁぁああぁ! 聞きたくない! せっかく、心が躍る話なのに! 」


「二重人格ってそんなにカッコいい? 」


 ヨシアキ大佐が聞いた。


「何か、格好良くない? 何か、陰がある感じで」


 俺が目を輝かせた。


「でも、基本ヤマトはさっき話した通り、皆、女性関係で陰があるでしょ」


 ヨシアキ大佐が決定的な事を喋った。


「「「「「「ああ」」」」」」


 カルロス一世まで皆が小声で頷いた。


 そう言う陰はいらないんですが。


 許嫁達の目が細くなったのが怖い。


「とりあえず、頼むよ。うちとしても強い奴じゃないと行かせれないし。まだ、お前の敵と向こうの婚約者とやらも出てくるかもしれんし」


「ああ、そんなのいましたね」


 もう会いたく無いんだけど。


「とりあえず、再開発の時は、お前のスーパー建てても良いから」


 国王が頭を下げた。


「まあ、そういう事なら」


 俺が快諾した。


「やっぱり、まだ商人にこだわるんだ」


 宰相が聞いてきた。


「いや、だって、国王も宰相も幸せそうに見えないし」


 国王と宰相が物凄い顔して蹲った。


「俺までダメージ来るから止めて」


 背後でカルロス一世が蹲りながら呟いた。 


 せつない。



 




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