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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第二十二部 第十章 シーサーペント

 穴のあたりが輝いた。


「門を開きおったな」


 樹老人(じゅろうじん)が厳しい顔をした、


 と、同時にリヴァイアの猛爆攻撃が着弾する。


 地面が揺れて、震えるような轟音が起こる。


 それと少しずれたくらいで、爆龍王の最大の攻撃が発射された。


 グアルダで撃とうとして辞めた奴だ。


 リヴァイアの猛爆攻撃に勝るとも劣らない……いや、恐らく、それに勝る爆発が起こる。


「うわぁ、無茶苦茶する! 」


 修羅一の人が悲鳴をあげた。


 激しい轟音が静まった後、狒々達の叫び声がするが、すぐに海がなだれ込んで、悲鳴のような叫びに変わる。


「ミツキ、、アオイ、シーサーペントに食いまくらさせろ! 」


 俺が叫んだ。


「え? 結局、踊り食いなん? 」


 ミツキが呆れた顔をした。


「そーです」


 抑揚のない返事を返す。


「大丈夫です。リヴァイアの周りにいたせいで、そのまま海の流れと一緒になだれ込んで来てます」


 アオイが答えた。


「ねー、あの狒々ってシーサーペントが食べて大丈夫なの? 」


 ミツキが少し心配してるようだ。


「大丈夫、俺達だって、ゾンビ汁を試食したし」


 俺が答えたら、ダグダ師匠が吹いた。


「何だよ、そのゾンビ汁って? 」


 カルロス一世が聞いてきた。


「ファウロスとアオイが料理勝負したら、ファウロスがゾンビの鳥を茹でてスープ作りやがったの」


「げー」


 カルロス一世が吐きそうな声を出した。


 狒々達が流れこんでくる海に巻き込まれながら、次々とシーサーペントに食われていく。


「ちょうど、昨日、餌をもらってないみたいなんで、良かったですね」


 アオイが笑った。


 狒々の悲鳴が辺り一面に拡がる。


 まさか、こちらの世界に来た途端、おぼれて食われるとは思うまい。


 そうしたら、シーサーペントが悲鳴をあげた。


 聖王と魔人が乗ってた巨大な三十メートルはあろうかと言う狒々に胴体を掴まれて、絞められている。


 ただ、シーサーペントも三百匹近くいるので、仲間が狒々の掴んでる手を齧りまくってる。


「ほぅ、やはり鬼狒々か。太古の奴等が狒々の王として祭ってた奴だな。面白い。この爆龍王ゴウオウ様が相手をしてやる」


 などと勿体ぶって爆龍王ゴウオウが名乗りを上げてる間に、リヴァイアが突撃して、鬼狒々と呼んだ巨大な狒々に体当たりをした。


「ちょ、わしの出番持っていくなや! 」


 爆龍王ゴウオウが大慌てで加わった。


「なんか、ファウロス思い出してほっこりするわ」


 俺が思わず爆龍王ゴウオウに笑った。


「ほっこりするな! 」


 すぐさまも爆龍王ゴウオウが振り返って、ツッコンできた。


「相変わらず、ノリがいいね」


 ミツキも笑った。


「「「「「ほっこり」」」」」


 俺を含めて何人かが同時に言ったので、向こうから喧しいと騒いでる。


 相変わらず、ノリが素晴らしいな。


「で、勝ったつもりなの」


 心まで凍るような声でいきなり問われた。


 気が付いたら、俺の聖樹装兵(せいじゅそうへい)の上に魔人が乗ってる。


「あぁぁああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」


 また、悲鳴のような絶叫を上げると、魔人の全身が倍くらいに膨れ上がった。


 俺の聖樹装兵(せいじゅそうへい)の装甲が風化したような感じに微妙になって来た。


「こいつ、こっちのエネルギーを吸い取ってるのか」


 俺が吐き捨てるように言った。

 読んでくださってありがとうございます。


 ブックマークをありがとうございます。

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