表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
260/2610

第二十二部 第八章 風化

 空を飛びながらも、この耳に伝わり身の毛がよだつ様な叫び声は続いてる。


「こぇぇぇぇぇぇ」


 俺がブチブチ言いながら飛ぶ。


 で、気が付いたんだが。


 逃げてるヤマトの人がその声を聴いた途端、その場に蹲り耳をふさぎながら風化していくのが見えた。


「ちょっと、これ近づいて大丈夫なの? 」


 ミツキが動揺してる。


 そういや、ミツキってガチなホラー嫌いだったな。


 俺も実はあまり好きじゃないんだが、アオイとかと付き合って慣れたのが大きいのかもしれない。


 慣れたくなかったけど。


 ダグダ師匠が(れん)聖樹装兵(せいじゅそうへい)に体当たりして、何かを避けた。


 さっきの巨人が走って来て、(れん)聖樹装兵(せいじゅそうへい)を飛びこんで掴もうとしたらしい。


「ありがとう」


 (れん)が師匠に頭を下げた。


「いや、気を付けて、なんか叫び声が聞こえてから、巨人とか動きが変わって来てる」


 ダグダ師匠が答えた。


 そう言えば、ゆったりした動きから、少し早くなったような気がする。


「あの叫び声で、皆が活性化されてると言う事か」


 龍女(りゅうじょ)さんが忌々しそうに言った。

 

 笑えねー。


「しかし、このホラー展開であのえくすかりばぁ君の意味って何なんでしょう」


 俺が本当に悩む。


「いや、俺に言われても知らんわ」


 カルロス一世が答えた。


「良く訳のわからない展開が多いけど、今回は特に訳が分からない」


「そりゃ、こっちのセリフだわ」


 樹老人(じゅろうじん)が呆れたように答えた。


 その時、穴の方側から、ドラゴン型の聖樹装兵(せいじゅそうへい)が三機来る。


「ユウキさん? 」


 話しかけられてレイナさんと分かった。


「はい」


「一旦、撤退して。修羅一もイジュウイン大公の中央軍も撤退したわ。それでも一部やられたけど」


「え? 何が? 」


「片っ端から風化してっている。このまま近づくとやられてしまう」


 横にいた、同じく聖樹装兵(せいじゅそうへい)を着装した修羅一の人が言った。


聖樹装兵(せいじゅそうへい)に乗ってるならまだ大丈夫みたいだけど、これ以上強まるとどうなるか分からないから、一旦引いて」


「と、言う事は今は穴の近辺には誰もいないと言う事ですか? 」


「ええ、残っているものは全部やられてしまっているはず」


「じゃあ、アオイ、リヴァイアに最強の猛爆攻撃をぶち込ませて」


 俺がアオイに頼んだ。


「分かりました」


「え? ここで攻める? 」


 もう一人の聖樹装兵(せいじゅそうへい)を着装してる修羅一の人が呆れたような顔をした。


 全力で俺達が猛爆攻撃の影響から退避しながら、しゅんと言う感じで、穴の方へ太い火箭が走ったのを見た。


 リヴァイアの猛爆攻撃だ。


 穴のあたりが巨大なキノコ雲をともなう大爆発が起こった。


 それと同時に落盤するような地響きもする。


「「む、無茶苦茶するな」」


 レイナさんの左右の聖樹装兵(せいじゅそうへい)を着装した修羅一の二人が唖然とした。




 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ