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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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全部社会が悪いんやっ! ONCE AGAIN第六十六部 文月凪(ふみつきなぎ)視点 最適解 第五章

「貴方はちっとも本質的に変わってないじゃないですか! 」


「いや、現実は厳しいっすから」


 などと光の混沌の女神様の少女に修二さんが苦笑した。


「あんた……まさか、創造主の修二殿? え? 」


 マカパガルが動揺して修二さんを見た。


「ああ、そうですが? 」


「東方の邪悪な大魔神が、なぜここに? 貴方が激を出したのでは? それなら勝てると思ってたのに、まさか、俺は嵌められたのか? 」


 マガパガルが話す話でこれまた皆が固まる。


 東方の邪悪な大魔神とか言われているんだ。


 いや、まあ、やってきた事を見てたら否定はできないんだけど。


「義兄は生き残る事に特化しているからな」


 などと心の師匠のカルロス一世は肯定的だ。


 良いのだろうか?


「騙された! 東方の邪悪な大魔神が動いた! その娘の魔神の大鬼神も動いたと聞いて、俺は激に乗ったのに……」


 マガパガルが震えながらこちらを見て後退りしている。


 いやいや、光の混沌の女神様の少女に貴方は怒られて無かったっけ?


 自分の世界の再建をまず考えるべきって……。


「なんで、俺が邪悪な大魔神なの? 」


 修二さんがちょっと納得いかなさそうに話す。


「混沌の女神様の怨敵にして最強の大悪魔……混沌の女神様の後継者の少女に知恵を授けることで全てを破壊した最恐最悪の大悪神! 当たり前では無いか! この混沌の女神様の世界に反逆したのは貴公と(ほむら)様だけだ! しかも、(ほむら)様は何もできなかったが、東方の邪悪な大魔神は違う! 一度は全てを! 全てを破壊したのだ! 」


「いやいや、大げさすぎでは? 」


「結構、そんな感じで全創造主世界は捉えております」


「はああああ? 」


 (みそぎ)さんの言葉に修二さんが激しく動揺した。


「だって、結果的に後継者の少女の育成が出来なくなりましたから、混沌の女神様の全ての計画が破壊されたのです。だから、罰の意味もあって混沌の女神様は光と闇に分かれました。そして、後継者がいなくなってしまったので、再度後継者を作ろうにも、すでに後継者を作るための特別なエネルギーは混沌の女神様は使い果たしてしまいました。だからそれからは混沌の女神様自身の延命に次ぐ延命です」


「だから、俺が後継者になりえない、力だけの慈愛の無い失敗作って言われたんだよな」


 (みそぎ)さんの容赦のない言葉に神子が同調した。


「いや、本当に善意からだな……。良かれと思って……」


 ううむ、まさに小さな親切大きなお世話って奴か。


 この親切心から来る大きなお世話って一番やばいからな、善意だし。

 

 修二さんがちょっと焦っていたが、マガパガルはもっと動揺していた。


「騙したな……。糞っ! 騙されたっ! どうせ、それで混沌の女神様の世界が破壊されるなら、自分の創造した世界の問題も絡めて、一か八かで参加したのに……。それがまさか騙しだったとは……」


「いや、もう一人俺がいてだな……」


「ふはははははははははははははははははははははは! 笑うが良い! 貴様に騙されたもののの愚かな姿を! こんな馬鹿な話に乗った俺が馬鹿であった! 流石は東方の邪悪な大悪魔よ! 黙された俺が悪かったのだ! どうか、混沌の女神様、我が命にてお詫びを……」


「止めなさい! 」


 光の混沌の女神様の少女がマガパガルに叫ぶが、それより早く自分の身体に何かした。


 マガパガルは塵のように細かくなってて渦のようになりながら消えていく。


「ああ、自らを封印して消去するとは……」

 

 光の混沌の女神様の少女が涙を流して絶句する。


「いや、俺のせいじゃないし……」


「「「「俺じゃん!! 」」」」


 修二さんが責任を逃れるように呟くが全員が突っ込んだ。


 ややこしいけど、反乱を起こしているのも同じ修二さんなのだ。


 性格が違うだけで……。


「こんな感じで混沌の女神様の後継者の少女の件も何もかも巻き込んで破壊していったんですね」


 (みそぎ)さんの言葉がキツイ。 


 でも、修二さんはやれやれと苦笑するだけだった。


 罪の意識が無い、強すぎる。


 

 

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