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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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全部社会が悪いんやっ! ONCE AGAIN第五十八部 文月凪(ふみつきなぎ)視点 秘密 第三章

「何時までも出てこないのなら、いいだろう。破壊してやる」


 フリヒリムスさんがブチ切れる。


「いや、こいつが時間を昔に止めたせいで、その時間で止まっていて、攻撃不可能になっているらしい」


 カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんがそう説明した。


「なんだ、それは? 」


「そう言えば、創造主でも難しい全ての生命体ごと根本の時間軸をコントロールする力をあいつは持っているんだったな」


「思い出した。それで厄介だったんだ」


 激怒しているフリヒリムスさんの横でまだ冷静なドラクネスとラドウルスさんが呟いた。


「それこそが俺は混沌の女神様の後継者たるゆえんだと思う。全てのそれぞれの時相があるわけなのに、この男はそれらを巻き込んで同じように時間をコントロールできる。本人は巻き戻しと言うようだが。これができる創造主はいない。時間移動は出来ても、全ての生命体ごと根本の時間軸全てをそのまま時間を戻すとか無茶苦茶な話だからな」


「そう言えば、そうだったな。それで昔は大妃様が重宝していらっしゃったのだった」


「そんな話あったか? 」


 カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんの説明でラドウルスが思い出したように話す。


 だが、フリヒリムスさんは初耳みたいな顔をしていた。


「こいつ、自分の能力は言わないようにしてたからな。自分の奥の手として。だから、円卓の騎士でも一部しか知らない。ぶっちゃけ、クアムがこいつを狙い続けたのが、その能力を食べて奪う為だからな」


「は? 」


 ラドウルスさんの話に一番びっくりしていたのが御堂祐樹だっりして。


「お前に酷くご執心だったろ。あいつはお前と同じで相手を食う事で相手の能力を奪えるからな」


「へ? 」


 変な声を上げたのは今度はカエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんだった。


 真面目に凄い顔をしている。


 そして、祝融さんも同じように驚いていた。


「ど、どう言う事だ? 」


「気が付いて無かったのか? 俺は第三の目を持つから相手が隠している事も見える。追ってきた円卓の騎士の殺されたり行方不明の廃番の奴は全部こいつが食らっている。大妃様も知っているよ。仕掛けたのが円卓の騎士側だから不問にされているが、実はクアムも同じで円卓の騎士の反逆者を見つけては陰で食らってた」


「そ、そんな話があったのか? 」


「大妃様に口止めされていたからな」


 ラドウルスさんが淡々とフリヒリムスに話す。


 しかし、反逆者とは言え仲間を襲って食べていたとか言う奴を良くも仲間として受け入れていたんだな。


「それは我々円卓の騎士は仲間でありながら、ある意味一線を越えて互いに殺し合いすら辞さない部分も持っていたからな。だから、全ての創造主の世界でもっとも武闘派とされていたんだ。正直に言うと仲間と連携して戦いを実行して組織力として強さを見せる、カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンの世界が普通の武闘派だからな。だから大妃様の世界は異端の世界と言われているのだよ」


 そう俺を見てラドウルスさんが説明してくれた。


「確か、一回目の世界では甥にとってクアムはライバルだったはずだが、何故来ていない? 」


「そこだよ。君達が二回目だとか話している話を我々は知らないし、時間をコントロール出来ない我々は分かりえないのだが、ひょっとしたらこの世界は二回目なのか? そう言えば、クアムは昔の奴なら一緒に来るはずが妙に怖気図いてこなかった。その時に前に酷い目に会ったとか言っていたが……」


「ああ、なるほど。それはあるかもしんない」


 などと御堂祐樹がぽつりと呟いたから、フリヒリムスさんとか目を剥いて殺意を迸らせた。


「何をしたのだ? 」


「いや、俺は何もしてない」


「嘘をつけ。奴も不死だ。そんな奴が恐怖などと……」


「多分、ミツキさんとか許嫁達の獅子の軍団達でクアムさんは不死だからずっと殺せるねって微笑んで言って、復活したら殺すを延々と遊びのように続けたからじゃないかと思うんだけど。最後、クアムさんは泣き声になってたし」


 アオイさんの言葉で全員がドン引き。


 あの円卓の騎士さん達もドン引きしていた。


 何という現実。


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