全部社会が悪いんやっ! ONCE AGAIN第五十七部 文月凪(ふみつきなぎ)視点 円卓騎士 第九章
「お前、鉄のゴーレムの攻撃を止めさせろ! 」
カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんが格納庫に逃げた修二さんを叫んだ。
修二さんは困った顔で首を左右に振るだけだった。
どうしょうも無いと言いたいらしい。
それでカエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんが舌打ちして、御堂祐樹の方を見た。
「鉄のゴーレムに戦うのを辞めろと言え! お前の親父が無理だと言うなら、お前しかいないだろうがっ! 」
『俺の昔の鉄のゴーレム達は戦いを止めてくれ! 話し合いをするから! 』
御堂祐樹が動揺しながらも強力なテレパスで叫んだ。
俺達の頭にもびりびりとそれが来るほど叫んでいる。
それで鉄のゴーレム達がロケットパンチの補充を辞めた。
胸に収納する場所があって、そこに予備のパンチを入れていたらしい。
ロケットパンチは発射後に戻って来ないんだ。
普通はロケットパンチはコントロールして戻ってくるはずなのに。
「まあ、義兄が作っただけあるよな。本気で適当な作りをしている」
のそのそと格納庫から顔を出した心の師匠のカルロス一世が苦笑していた。
「貴様っ! さらに騙し討ちかっ! 」
フリヒリムスが発狂しそうに叫んだ。
「違うっ! あれは勝手に動いているからどうしょうも無いんだ! 」
カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんが叫んだ。
「だが、テレパスで止まったでは無いかっ! 」
「コントロールできないから必死にテレパスで御堂祐樹が止めただけだ! こちらは攻撃してないだろうが! 俺が従う混沌の女神様にかけて、こちらは戦う気が無い! 」
「ううむ」
カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんの叫びでフリヒリムスがじっと見た。
「いや、すまない。こっちも何が何だか分からないんだ」
御堂祐樹も珍しく頭を下げた。
「いや、ドラクネスやラドウルスを盾にしたりしてたが」
「無意識に思わずやってしまって……。そう言う風に戦い方を父親に習って来たもんで、身体が動いたんだ。本当に申し訳ない」
「となると元凶はお前の親父なのでは無いか? 」
御堂祐樹の言葉でドラクネスさんがじろりと修二さんを見た。
そうしたら、格納庫に慌てて引っ込んだ。
それを聞いていた全員が何故か頷いた。
どうも、長い事付き合ってたが、それが本当の真実では無いかと言う気持ちは誰もが持っていたらしい。
御堂祐樹側の創造主から神から人間まで全員が深く頷いたので、その異様さにフリヒリムス達が固まっていた。
「子は鏡と言うからな」
祝融さんの呟きが重い。
「なんで、後継者にするくらいなら、もっと大事に育てなかったんだ。混沌の女神様は……」
「いや、俺に言われても知らないし! 」
カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんがラドウルスにキレ気味で答える。
「とにかく、そこに引っ込んでいる奴にも話をさせろ! 」
フリヒリムスが格納庫に引っ込んでいる修二さんに向かって叫んだ。
だが、修二さんは引っ込んだままだった。
どうしょうもねぇなと。
それでも、上空でカエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんとフリヒリムスが言い合いして、御堂祐樹が頭を下げ続けているので、どうやら話し合いに移行しそうだ。
第三者に近いカエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんがいて良かった。