全部社会が悪いんやっ! ONCE AGAIN第五十七部 文月凪(ふみつきなぎ)視点 円卓騎士 第二章
「格納庫の中に隠れてれば良いじゃん」
御堂祐樹がそう心の師匠のカルロス一世に突っ込んだ。
「いや、入口はガタガタだぞ? もしも、全部高熱で溶かすような攻撃が来たら、中も焦げ焦げになってしまう。俺達はバリアなんて持ってないんだから」
「その通りですよ。ここは カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんに守ってもらわないと」
「創造主クラスが相手とか聞いて無い」
心の師匠のカルロス一世に涼月東や一条和馬が続く。
まさに皆が言うとおりである。
あんなガタガタになった扉で自分達を守れるはずもなく。
まだその辺の神クラスならともかく、創造主クラスとかどの程度か考えるだけに恐ろしい。
「仕方ない。俺がバリアを張ろうか? 」
「いや、義兄は駄目だ。あんたやばいと思ったら、仲間を捨てて逃げるだろ? 」
心の師匠のカルロス一世が修二さんに突っ込んだ。
「最前線で戦わないで済むと思って自分から名乗り出たんだろう」
祝融さんも言う事がきつい。
だけど、ここずっと付き合って来たから、修二さんがどういう性格か良く分かるので否定できない。
「なんで、信じてくれないかな? 」
「信じれる要素が無いだろ? 」
心の師匠のカルロス一世の直球である。
「ふぅ、仕方ない。じゃあ、俺が守るよ」
「殺すぞ! お前狙いで相手が来てんのに、何でお前が守りで残るんだよ! あいつはどうすんだよ! 」
「君に頼みたい」
御堂祐樹が真顔で カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんに話す。
「ふざけんなよ! お前の問題だろ? お前を助けろとか言われたが、俺は別にお前の代わりに戦えとは言われとらんわっ! 自分のケツくらい自分で拭けっ! 」
カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんが叫ぶと強力な防御陣を格納庫のあたりに再度展開しだす。
それでナチュラルに心の師匠のカルロス一世もその防御陣の中にいた。
もちろん、俺もである。
それと同時に、ガマガエルのような鬼さんとか、さっき散会して地中に隠れた鬼師団の鬼などが続々と カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんの防御陣に入る。
「いやいや、別で隠れるんじゃないんですか? 」
「いや、あれは駄目だ。サヨ祖母さんに近いレベルだ。あんなのの攻撃を受けたら私らでも一撃だよ」
「ヤバすぎる」
などと言う悲痛な声が響く。
あの鬼師団の鬼さん達でも引くレベルなのか?
そうしたら、キョウカさんもレイナさんもカエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんの防御陣に引っ込んだ。
「私はミツキといつも居たから、ミツキを考えたら、まだそれほどとは思わないんだけど」
アオイさんはそう苦笑した。
中に入る気は無いらしい。
ミツキさん、やっぱり強いんだな。
「まあ、最強の一角だから。大妃ともやや落ちるだけで勝ってもおかしくないレベルではある」
御堂祐樹が失笑した。
「仕方ないな。親子プレーで行くか。混沌様の味方は全部ケチだな」
修二さんがしかめ面で吐き捨てた。
カエサル・アエリウス・アウドニア・アウレリウス・エクセニウス・アウレウス・クトゥルスンさんが凄くムッとしていた。
『久しぶりだな』
そう強力なテレパスが噴出した。
『会いたくなかったけどなぁ』
御堂祐樹がテレパスで返す。
テレパスとか使えたんだ。
『互いにここでは混沌様の制約を受けている身だ。思う存分戦えそうだな』
フリヒリムスのテレパスが嬉しそうだ。
憎しみもたっぷり混ざっていた。
うわぁ、やっぱり御堂祐樹は嫌われてるんだなとしみじみ思った。