第二十部 第十章 エピローグ
「まずは、状況を良く考えよう。全体を把握しないと」
俺がきりりとして言った。
まあ、縛られてんだけど。
しかも、すでに寝室のベットの上にいるんだけど。
さらに、皆、すでに準備万端なんですが。
「和真やカルロス一世だっているだろう? 流石にちょっと恥ずかしいし」
「あ、もう寝てるよ」
紅葉が笑った。
「はああああ? また薬? 」
紅葉が俺に言われて頷いた。
何度同じ手にひっかかるんだ。
くっそ、頼りにならん。
「まあ、待て、ひょっとしたらアマゾネスから闇討ちがあるかもしれんし」
「すでに偽の情報流したから、大丈夫」
マリナも笑った。
「待て待て、それなら向こうの世界の婚約者がな」
「それはお爺ちゃんが撹乱してくれてるはず」
麗まで笑顔だ。
「は? 」
「他の婚約者に先んじる為にも、ちゃんと仕込んで貰って来いって言われた」
麗が真っ赤になっている。
「おい……」
「さてと、昨日は凄かったから、じっくりやらないと」
キョウカさんが色っぽく言った。
「精をつけとかないと持たぬぞ」
龍女さんが精力剤を一つずつマリナと麗に投げて手渡すと自分もぐびりと一本飲んだ。
どうする。
考えるんだ。
子供がすぐ出来るって言ってたぞ。
パパになってしまう。
しかも、いきなり十五人のパパに。
「ウィリアム少佐も暴れるかもしれない」
俺が呟いた。
「マーと一緒に、うちの潜水艦で連れ帰ってるから大丈夫じゃないの? 」
何と、マーは死んでなかったのか。
あちこちに機械の手をつないでたせいで、ちょっとしたサイボーグみたいになってたみたい。
たいしたもんである。
「それにしても、いつのまに? 」
「お爺ちゃんが邪魔しちゃいけないって言ってやってくれた」
麗が嬉しそうだ。
むう、逃げ場がない。
「今日は、ちょっと調子が悪いかもしれない」
ふぅと言う感じでため息ついた。
「大丈夫だよね」
ユイナが俺のズボンをずらしてえくすかりばぁ君に聞いた。
「えくすぅかりばぁぁぁ! 」
えくすかりばぁ君が叫んだ。
「大丈夫だってよ」
ユイナが笑顔だ。
もう、俺自体人間として扱って貰ってない。
無いわー。
マジで無いわー。