第十七・五部 第十章 エピローグ
次の日のゾンビ・ホッタのオープン日に、コンチュエからスーパーオープンの為の話し合いで、向こうのお偉いさんが来たので、ゾンビ・ホッタの視察に行けなかった。
これがあるので、次の日に集まって話すようになっていたのだ。
その次の日も、その次の次の日も、思った以上に具体的に話が進んだので、お偉いさんとの交渉が続いた。
結果として、商品センターの構築も決まり、一気に十店舗もオープンさせる事が決まり、コンチュエの交渉は大成功に終わった。
そして、満を持して、さらに次の次の次の日に、コンチュエのお偉いさんの見送りをしてから、皆とゾンビ・ホッタの様子を見に行った。
さて、どんなふうになっているか、括目して待てなんて言ったのだから、いくらあいつでも、それなりの勝算があるのだろう。
ワクワクして、向かうと、店が閉まってた。
「あれ? 今日は定休日? でも、年中無休のはずだが? 」
俺が呆然として見てると、ヤニスさんが慌てて、うちの方の一号店の店長さんを連れてきた。
「ど、どうなったの? 」
「ああ、食中毒出して、すぐに夜逃げしました」
店長が開口一番にさらっと言った。
「はああああああ? 」
「いやだって、ゾンビ何てバイキンまみれなんですから、そりゃ、販売員なんかやってたらバイキンが商品に落ちますよ」
店長がフンと言う感じで馬鹿にしてる。
「ああ、そりゃ、そうだな」
俺が言われてみればって頷いた。
「ファロウスらしいな。普通はゾンビに服着せたり消毒したり対策するだろうに」
アポリトがため息をついた。
「いや、あんな血まみれの店員が接客するなら、客も来ないでしょうに」
ヨシアキ大佐が苦笑いしてる。
「ええ、客が集まらないんで、最後に破格値で叩き売りしたら、流石に買っていくお客さんが出て、全部食中毒です」
せつない。
そうか、最近、戦争ばっかりやってて、俺も感覚がおかしかったのかもしれないなぁ。
嘔吐物に排泄物とか、そんなのばっかりだったからなぁ。
「ちょっと、もう一度、俺も良く自分を見直さないとな」
俺も感覚狂ってんのかもしんない。
「ちょっと、戦争とかばかりしすぎたよな。今後はやめよう」
「それで、子作りですね」
ムラサキが嬉しそうに言った。
勘弁してください。
もう一つの作品の賢者に、地球温暖化の為にセクシーとか言わせたくてしょうがない、私。
しくしく。