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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第十七・五部 第九章 ライバル

「ファウロス様、そろそろオープン前の準備をせねば」


 ファウロスの所に、僧服を着た男が現われた。


 例の異教(イジャオ)の僧の一人みたいだ。


「ふふふ、私はロウと申します。共工様の件では負けましたが、今度は負けません。勝つのは我々です」


 異教(イジャオ)の僧が胸を張った。


「ふふふふ、師匠に戦争では勝てないなら、別の分野で勝てばいいと言われた! だから、私はお前に挑戦する為に、商売で戦う事に決めたのだ! 」


 厚く着た衣装の特にコートをばっと広げて落として、ファウロスが叫んだ。


 がすぐに、服が減って、身体が包帯だけだと熱いのかアチアチ叫んで、また服を着た。


 むう、ヴァンパイアなのに勢いで昼に服脱いで格好つけて慌てる、この辺はいつものファウロスなんだが。


「良いだろう。お前をライバルと認めよう。商売で勝負だ」


 俺も、ここまで言われたら戦わざるを得ない。


 やっと、商売人として戦えると思うと少しうれしかったりする。


「ふっ、ライバルよ! 括目して待て! 」


 ファウロスが少しうれしそうだ。


 ファウロスとロウが胸を張って、自分の店の方に向かった。


 すでに、ホロで被せてある二頭立ての馬車が、そこには八台くらい並んでいた。


 ファウロスがばっと手を上げると、店の前に止まってたすべての馬車の大きなホロの中から、次々とゾンビが出てくる。


 やはり、ゾンビなだけあって無茶苦茶、異様だ。


 ゾンビの格好も血まみれだったりするんで、うちのスーパーの客がひそひそ言ってる。


「いくらなんでも、あれでは無理ではないですか? 」


 イオニアスさんが呆れたような顔をした。


「いや、悪いけど、俺は買いに行きたくないな」


 ヨシアキ大佐が苦笑いした。


「夜、買い物に行ったら悲鳴を上げそう」


「衛生的にどうなんだろう」


「無理なんじゃないの? 」


 深雪もさくらもミツキも口々に貶してる。


 いや、そりゃ、そうかもしれないが、俺としたら戦争なんてアホな事やるより、事業とか商売とかで戦いたい。


 頑張ってくれ、ファウロス。


 俺は戦争とかより、こっちをしたい。


 せっかく、ライバル認定したのに、周りの評価が酷い。 


 俺は人件費を掛けないようにゾンビを使う、そのアイデアに驚いた。


 でも見てたら、無理かな、俺でも買いに来ないよって感じの異様さだが。


 それでも、頑張ってほしい。


 もう、お金にならないし巻き込まれて疲れるだけの<終末(おわり)の子>とかうんざり。


 ここで、商売のライバルと競い合う生活に移行したい。


 頑張れ、ファウロス。


 俺は応援するぞ。

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