第十六部 第十章 エピローグ
「えええええと」
シュウジが呟いた。
洋上離れたところにある潜水艦から、シュウジを始めスコット中佐やルイス中尉と和真や恋や紅葉がウィリアム少佐とユウキ達の戦いを画面を見て呆然としていた。
「あんな事あったんですか? 」
ルイス中尉がシュウジに聞いた。
「いや、だって……」
シュウジが困ったように答えた。
「ど、どうします? 」
和真がシュウジに聞いた。
「いや、どうすると言われても」
シュウジが本当に困ってるようだ。
「ちょっと、あの状況では、聖樹装兵を私が着装してたとしても行きたくないなぁ」
紅葉が顔を歪ませた。
「確かに」
恋も答えた。
「どうすんの? あれ? 」
スコット中佐が聞いた。
「いや、どうしょう」
その時、第一艦隊の旗艦の甲板をぶち抜いて、ユウキの聖樹装兵が飛び出してくる。
それを追っかける形でウィリアム少佐の聖樹装兵も飛び出した。
しかし、ユウキの聖樹装兵が異様なスピードで逃げる。
「えらく早いですね」
ルイス中尉が笑った。
「ああ、あいつ、逃げるスキル持ってるみたいだから」
シュウジが答えた。
「じゃあ、ウィリアム少佐が頑張っても追いつけないですね」
ルイス中尉が苦笑した。
「おい、あちらの世界とこちらの世界の裂け目の特異点がユウキ君の聖樹装兵の前に現れるぞ」
スコット中佐が慌ててる。
「 「 「「え? 」 」」 」
全員が唖然として言った。
ユウキの前に異様な雲の渦が出来る。
その渦の中に、ユウキの聖樹装兵とウィリアム少佐の聖樹装兵が呑み込まれた。
「ち、ちょっと、えぇぇぇえええええええええ? 」
シュウジが叫んだ。
「え? あいつ、帰っちゃったの? 」
和真が唖然とした顔をした。
そして、その渦の中にウィリアム少佐も呑み込まれた。
「えええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
全員が唖然として、その状況を見た。
「ど、どうすんの? 」
恋がぽつりと呟いた。
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