第十六部 第一章 プロローグ
しまった。
やってしまった。
これ、酒と精力剤のちゃんぽん。
バイアグラの開発しちゃいけないバージョンに媚薬が加わった感じ。
机の上に四十以上空き瓶があるのを見てびびる。
全員飲みまくりかよ。
何より今回の衝撃はロリになっちまった。
横に燐女さんがすやすや寝てる。
これ犯罪じゃね?
布団をめくって、胸が全然無いのを見て思う。
そして、殆ど二次性徴も無い身体なのを確認して目の前が暗くなる。
やばい。
やばすぎる。
なんでなんだぁぁぁ。
「ぁぁぁぁ」
思わず小声で後悔の声が漏れた。
ロリになっちまった。
ロリになっちまった。
ロリになっちまった。
頭の中でロリと言う言葉がリフレインする。
しかも、十回くらいやっちゃった。
変態だ。
まごうこと無き変態になってしまった。
と、落ち込んでる、その時、激しい爆発音がして船が激しく揺れた。
「な、なんだ? 」
外の方から悲鳴と叫び声がする。
「な、なんじゃ? 」
龍女さんが慌てて起きた。
「どういう事? 」
ミツキも飛び起きた。
今までの雰囲気は消えて、全員が急いで服を着る。
何気に、この辺は全員が兵士だ。
服を着たところで、樹老人さんがテレポートして来た。
「どうしました? 」
俺が慌てて聞いた。
「分からん、遠くから攻撃を受けた。今さっきの攻撃で、第一艦隊の数隻が吹き飛んだ」
樹老人が慌てて言った。
「数隻が吹き飛んだ? 」
アオイが眉をひそめた。
「とりあえず、甲板に行きましょう」
俺が言うと同時に再度、爆発音がして船が大きく揺れた。
ふと見たら、燐女さんだけそのまま裸で寝てる。
燐女さんがむにゃむにゃ言いながら、にやにや笑ってる。
「すげぇ、全然気にしてない」
俺が本当に驚いた。
「こいつは昔から、こんな奴だ」
龍女さんが呆れた顔だ。
「え? 」
裸の燐女さんを見て、樹老人さんが凄い顔してる。
「お、お前……」
樹老人さんが絶句したので、それを無理矢理甲板に向かって連れて行く。
とりあえず、逃げたいし。