第十五部 第十章 エピローグ
正座が終わると続きがあった。
足がしびれた俺をアオイ達が連行するように、豪華高速帆船の俺の貴賓室のベッドに引き摺って連れて行かれた。
ほーぅ。
まさか、徹夜で戦って、その後の正座が尋問込みで12時間……その後でエッチですと?
ムラサキがるんるん気分で、大きなお碗にどくどくと例の精力剤の瓶をちゃんぽんでついでいる。
「ち、ちょっと、いくら放り込むの? 」
言った途端、アオイやミツキなど皆から凄まじく睨まれた。
あぅ。
逆らえない。
そのお碗をミヤビ王女が持ってきて、笑顔で渡してきた。
「え? 君、そんなキャラだった? 」
「いや、浮気が出来ないように徹底的に絞り出すのも妻の役目ですから」
絞り出すって何よ。
「いや、おかしい。君は、そんな事言う人じゃ無かったじゃん」
俺が震えて答えた。
「なんというかの、こないだ龍族の秘法を我が夫に飲ませて、この精力剤を飲んでから、いろいろとのう」
言いながら、龍女さんが瓶をすでに何本かぐびぐび飲んでる。
「何、それ? 麻薬のチャンポン? 」
「身体が結構うずく感じなんです」
ユイナがもじもじしてる。
「いや、君、王女だし、そんな事を言う立場じゃ無いでしょ」
俺が焦りまくった。
「まあ、いいじゃない? 妻なんだし」
ミヤビ王女がすりすりして来た。
どうしたの?
何があったの?
キャラ変わってるじゃない。
「これで、おぬしの無限の力であっちの方が強化されると、流石のわれもどうなるのか……」
龍女さんも変だ。
何だ何だ。
笑えない。
部屋の中の龍女さんの後ろの柱の陰から、燐女さんがドキドキした顔で覗いてる。
家政婦は見たかよ。
「じゃーん」
キョウカさんがすげぇ格好して来た。
下着の局所が開いている。
王女だよね。
王女だよね。
何じゃ、この娼婦みたいな格好。
にこにこ笑って俺をツンツンと突いてくる。
おかしい。
いくら精力剤のチャンポンでもおかしい。
ちょっと酒の匂いもするし。
と思ったら、理由がわかった。
後ろで、ミツキとムラサキが精力剤の瓶に追加で酒を注いでる。
酒とチャンポンは駄目でしょ。
この人達、酔ってる。
しかも、精力剤とかでハイブリッドだ。
ミヤビ王女が俺の鼻をつまむと、ミオとアオイの三人がかりで、だぼだぼとお碗の薬を飲まされた。
当然、そこから意識がぶっ飛んだ。
自分で今までに無い位の野獣に変身した事だけは覚えてる。
あぅ。