第三部番外編 怪異ハンター 十二使徒の造反 前 7
「他に手は無いのかっ! 」
テーブルをバンバン叩いて、オリジナルユウキの母親が叫ぶ。
「早く、ムラサキさんを呼んだら? 」
「それしか無いじゃん」
「いや、怖くて……」
頭から血を流しながらオリジナルユウキが答えた。
「怖くてじゃ無いだろっ! 他に方法が無いんだからっ! 」
そうスカーフェイスもキレだした。
このままだと母国のアメリカもやばいと焦って来たようだ。
「待って欲しい。流石にここで、ほったからしで置いておいたムラサキを呼んで頼むと言うのは流石にこちらの都合が良すぎる。向こうに帰った時に謝るだけをしたい」
そうオリジナルユウキがそう皆に必死に説明した。
「じゃあ、どうするのよ? 」
「実は昔、ムラサキに言われた事があるんだ。孔明とムラサキがいなくて、十二使徒の事で本当に困ったら、ウェルキエルを呼ぶようにと」
そうオリジナルユウキが皆を見回した。
「ウェルキエルって……え? 」
光の創造主の后神がそう絶句した。
「あれを呼ぶの? 」
そうオリジナルユウキの母親がそう呻いた。
「え? 何かまずいの? 忠誠心に厚くて強いと聞いてたんだけど……」
オリジナルユウキがウェルキエルに会った事が無いので動揺した。
「いや、良い手だ」
「うむ、妙手だ」
親父と光の創造主が満面の笑みで頷いた。
ただ、それがオリジナルユウキの過去の経験からすると、面白がって言ってるのが分かって、さらに動揺した。
「ええ? 」
「ちょっと、ねぇ……? 」
そう光の創造主の后神とオリジナルユウキの母親はドン引きしていた。
「いや、とにかく今はそれしかない」
「忠誠心と強さだけは凄いやつだ」
そう親父と光の創造主が必死にやれとアピールした。
「どのみち、このままじゃ駄目だから、呼んでみたら? 」
「状況の悪化が眷属の蜘蛛から聞くとかなりやばいです」
ミツキとゼブがそう告げた。
確かに、激しい振動も始まっていた。
このままではまずいと皆の目が言っている。
「ウェルキエルっ! 」
そうオリジナルユウキが叫んだ。
そうしたら、目の前にゴールドドラゴンの金色の姿を模したような三メートルくらいの龍人が現れた。
首のあたりに金色の毛もあり獅子のようにも見えた。
その出現のショックで玄関の扉がはじけ飛んだ。
屋敷も揺れた。
ベンさん達は奥で固まったままだったが。
「とうとう呼んでくださいましたな、主よっ! 」
そう目の前に現れた龍人はそうオリジナルユウキに片膝をついて一礼した。
「いや、すまん。いきなり呼んで。状況が……」
「ははっ! すでに把握してございます! 我等十二使徒のオイタでございますね! 呼ばれなかったので不満を貯めているものもいましたので! 」
そうウェルキエルが笑顔で答えた。
「おおっ! 頼りになるなっ! 」
「ふははは、お任せをオイタをしたものは、ちょちょいと躾をいたしますゆえ」
そうウェルキエルが笑った。
扉が開いているので、向こうの風景が見えるが全て遠くが赤々と燃え盛っていた。
これはやばいと誰もが無言で思った。
「さあ、我が友よ! ここは君が適任だと思う! 」
そうウェルキエルが扉の外に叫んだ。
「任せろっ! 」
雷鳴のような巨大な良く聞きおぼえがある声がした。
オリジナルユウキ達が慌てて、屋敷の外に出た。
そこに親指を立てた爆龍王ゴウオウが居た。
そして、四十メートルの巨体を一気に一キロメートルの巨体に巨大化させた。
「ちょっ! 」
オリジナルユウキが止めようとしたら、爆龍王ゴウオウの猛爆攻撃が始まった。
アメリカ大陸が次々と爆発していく。
「流石、脳筋のウェルキエル君だけはある」
「うむ、この際、全部破壊しちゃえって事かな? 流石だ」
「いやいや、それほどでも」
そう親父と光の創造主の決して褒めてない話を嬉しそうに笑って、褒められたとウェルキエル君は受け止めていた。
こうして、この世界の存亡に関わる戦いが始まろうとしていた。
これで最後です。
後はキャラクター紹介だけです。




