第十五部 第六章 コロス
「やったな! やったな! よーし、そっちがその気なら、こっちもやってやる! 」
恋がブチ切れたようだ。
もう、止めれません。
龍女さんの真横に樹老人がテレポートして来ていった。
「どうしたのじゃ、一体何が起こってるのじゃ」
樹老人が慌てている。
そりゃ、慌てるだろう。
「実は、われもした事も無いデートとやらをしてる悪い虫が現われての」
龍女さんが笑顔で答えたが、何言ってんのか分かんない。
「はははははははははは、デートもした事無いんでやんの」
恋が嘲笑って馬鹿にした。
何てこと言うんだ、おい。
収拾つかないじゃん。
「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス……」
やばい、龍女さんがアオイ化した。
怖すぎる。
「はーんだ。こっちはやりまくってんだよ! 」
ミツキが凄くはしたない事を恋に叫ぶ。
「何ぃぃいいいいぃぃぃ! 」
恋が激昂した。
「もうすぐ赤ちゃん出来るんだから黙ってろ! 」
ミツキがさらに言わんでも良い事を言いやがった。
あーあーあーあー。
「ふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんなふざけんな……」
恋もアオイ化した。
恋のワニ型の頭の上にあるワニの口から大きな聖樹の材質で出来たミサイルらしきものが出てくる。
「ちょっと、待て! そんなもん、ここで使ったら! 」
和真が焦りまくって叫んだ。
恋が和真を無視して、そのミサイルみたいなものをミツキに発射したが、和真が止めようとして愛染明王型の聖樹装兵が恋の肩を掴んだため、発射がずれてミサイルみたいなものは叔父の公爵側の本陣あたりに着弾した。
直径三キロメートルくらいの巨大な爆発が起こる。
王都からは外れてたので被害は無いが、これで攻めていた叔父の公爵側の本陣は壊滅だろう。
爆風が王都のあたりまで届いて、王都の建物がガタガタになった。
「あああああああ、もしもの時の王都ごと聖樹を破壊する予定のミサイルが……」
和真が唖然としてる。
恋とミツキとアオイと龍女さんのライフル乱射の着弾で、ビボラの王都が次々と燃えていく。
「これ、何しに来たか分かんないね」
ダグダ師匠が冷静だ。
「貴様、何とかせんか」
樹老人が俺の所にテレポートして来て、俺の聖樹装兵の胸倉掴んで焦ってる。
「そう言われても」
「カルロス一世殿も何とかしてくれ」
樹老人がカルロス一世に叫ぶ。
「そう言われても」
俺と同じ様に呟く。
「私が眠ってる間に、一体、人間の女性達に何が起こったんだい? 」
ダグダ師匠が本当に驚いてる。
その時、トドメの声がした。
「燐女も参戦しますわー」
まさに悪夢が始ろうとしてた。