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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第十五部 第四章 ビボラの戦い

「てめぇーー! 和真だ! カズマ! 誰だハザマって! 名前を覚えろや! 」


 愛染明王型の聖樹装兵(せいじゅそうへい)から怒鳴り声が聞こえた。


「ええええ? ハザマじゃなかったっけ? 」


 俺が答えた。


 和真がブチ切れて無茶苦茶に生体ビームライフルをこちらに乱射して来た。


「おかしいな」


 俺が呟いた。


「我が夫よ。煽りで無くて素か? 」


 横で龍女(りゅうじょ)さんが聞いてきた。


「煽りも何も素です」


「困ったもんじゃのう」


「てめぇ、コロス! 殺してやる! 」


 愛染明王型の聖樹装兵(せいじゅそうへい)が無茶苦茶キレてる。


「ち、ちょっと。こっちに戻ってくる様に説得しないと」


 もう一体のワニが二本足で立ったようなワニ型のカルロス一世が乗っているのと同じ型の聖樹装兵(せいじゅそうへい)が止めている。


 突然、通信が割り込む形で、モニターに顔が映る。


 こういう機能があるのをさっき知ったので驚かないが、知らなかったらびっくりするだろうな。


 相手は俺と同い年くらいの女の子だ。


「お久しぶり」


 また、意味不明な事を言われた。


 誰だっけ?


 見たような見てない様な。


 髪はミディアムで軽くウェーブがかかる形でパーマがかかってる。


 結構なかなかの美人なんだけど、本当に誰だっけ?


「ち、ちょっと、マジでクラスメートを忘れた訳? 高校三年で同じクラスだったでしょう! 」


 相手が凄く動揺している。


 さらに、段々顔がキレてくる。


 むう、まずいな。


 どうしょう。


「あああ、あーあー、あー」


 納得して思い出したような素振りで言った。

 

 実は誰だか全然わかんないけど、何かヒントが欲しくて言ってみました。


「あーあーじゃねーよ。お前も忘れられてんじゃねーかよ」


 和真が通信で割り込んできた。


「一緒にデートしたじゃない! 」


 は?


 ちょっと、待ったぁ。


 何、その話。

 

 凄く困るんですけど。


「ほう。デートとな」


 龍女(りゅうじょ)さんが言った。


 声が少し重い。


 いや、かなり重い。


 そう言えば、龍女(りゅうじょ)さんとか許嫁達と、そう言うのした事が無い。


 モニターにミツキとアオイの金キリ声が入る。


 やばい。


 なんで、そんな致命的な話を。


「いや、待って待って、間違いでしょ」


 俺も後方にいるミツキ達から感じる殺気がやばくなったんで、慌てて否定した。


「はあああ、一緒に映画に行ったじゃない」


「ええええええ? 」


 あ、って思い出した。

 

 試写会のチケットが余ってて、勿体ないから学校でぼーっとチケット見てたら声かけられて、一緒に行ったっけ。


「思い出した、思い出した」


 俺が慌てて言った。


「……愛さんだっけ? 」


 思い出しながら相手の名前を言った。


(れん)だよ! 」


 美人が怒ると怖い。


 すんげぇ怖い。


「おんなの純情もて遊びやがってぇぇぇぇ! 」


 (れん)さんがキレている。


 声が怖い。


 マジで怖い。


「キャハハ、覚えて貰ってないんじゃ、デートじゃないね」

 

 ミツキが背後から言った。


 俺の聖樹装兵(せいじゅそうへい)のすぐ後ろにミツキとアオイの聖樹装兵(せいじゅそうへい)が来た。


 こちらに高速移動したみたい。


 早ええぇぇぇ!


「黙れぇぇぇぇぇ! 」


 (れん)が叫んだ。


「悪い虫には死んでもらいます」


 アオイの声も怖い。


 そして、世界に顰蹙を買った聖樹装兵(せいじゅそうへい)同士のビボラの戦いが始まった。




 




  

いつも、読んでいただいてありがとうございます。


 ブックマークと評価を本当にありがとうございます。

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