表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
156/2596

第十四部 第一章 プロローグ

 やはりと言えば、やはりなのだがヤマトの方はそれなりの被害が出ていた。


 地震であちこちが崩れていて、不幸中の幸いは、死者が居なかった事くらい。


 とりあえず、スルトが復活し、それを迎撃した為に起きたと言う事で、俺の評判は非難されることは無かったが、褒められるわけでも無かった。


 まあ、前みたいに無視されないみたいだから、マシか。


 疲れ切った顔で、自分の迎賓館の宿舎のドアを開けると、大きな動物の木の置物が置いてある。


「なんだ? これ? 」


 言った途端にユイナがスキル蜘蛛の糸で動物の置物をぐるぐる巻きにした。


 そして、コンコンと置物を叩いた。


「やっぱり、空洞で中に誰か入ってる。やってる最中にどさくさで混ざろうと思っても、そうはいかないわよ」


 ユイナが言うと、置物がゆさゆさと揺れた。


 は?


 トロイの木馬かよ。


 大体、やってる最中って、今日は寝るし。


「別の部屋を緊急で取れたわよ」


 ミヤビ王女が皆を見た。


「こっちは中は確認済みだから大丈夫よ」


 キョウカさんが続けた。


「さあ、ミオが見張ってるうちに早く」


 ミヤビ王女が再度せかした。


「いや、もう、俺動けないし」


 と俺が言うと、龍女(りゅうじょ)さんが俺をお嬢様だっこした。


 こ、これ、反対じゃね?


「ユウキ殿はゆっくり時間まで休んでおるといい」


 龍女(りゅうじょ)さんが言いながら、ミヤビ王女の誘導で迎賓館の別の貴賓室部屋に走っていく。


 え?


 え?


 と言っている間に、ミオが待っている部屋に着くと、ベットの上に寝かされた。


 ムラサキがるんるん気分で、横にいる。


「いや、今日はさすがに立たないから」


 と恥ずかしげも無く、俺が言った。


 するとミツキとアオイがテーブルの上の例の新製品とか言う精力剤の瓶の山を指差した。


 何本、あるんだ?


「お母さま方に貰って来たんですが、これ一本でも余裕らしいですよ」


 アオイが満面の笑顔だ。


 笑えません。


「どれ、女性も大丈夫なのだろう? 」


 言いながら、龍女(りゅうじょ)さんが精力剤を一本飲んだ。


「おおお、効くのう」


 龍女(りゅうじょ)さんが真っ赤になって、目がとろんとしてる。


「一杯あるから、私達も飲んで頑張らないと」


 ミツキがガッツポーズで笑った。


 マジか。


 マジでするのか。


 本当に寝れないじゃん。


 疲れて動けないのに。


「前回の分のノルマも追加でお願いしますね」


 キョウカさんが耳で囁いた。


「マジですか? 」


 俺の目が泳ぐ。


 皆、ノリノリだ。


 本当だ。


 とんでもないもん、開発しやがって。


 ふざけんな。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ