第十三部 二十章 エピローグ
ようやくすべてが終わった。
終わったんだが、飛びながら、艦隊の方へ行くと、あちこちの破壊のされ方がハンパ無い。
そりゃ、あれだけの爆発だし、どうにもならんわな。
連合艦隊の所に聖樹装兵で飛んでくると、結構、旗艦すらガダガタになってる。
甲板に降りるのが躊躇されるくらいだ。
どうしょう。
このまま、パトリダに帰りたい。
甲板にミツキやアオイやミヤビ王女やアポリトが手を振ってる。
国王達も待っている。
「ああああ、ココドウリロの船がガタガタだ」
カルロス一世が愚痴った。
なまじ艦隊で行動していたために、船同士がぶつかったりしたみたいだ。
「降りるぞ」
龍女さんが言ったが、思わず躊躇してしまった。
でも、仕方なく降りた。
降りて、聖樹装兵の着装をといた。
「貴様! 何をやった! 」
ミツキ達が飛び付いてくる前にチアンウェイがテレポートしてきて、俺の胸倉掴んでゆさゆさした。
「いや、スルトの足元を爆発させて瓦解させて、海水を引きこんで超高温になったスルトを海につけたの」
俺がゆさゆさされながら、答えた。
「ああ、水蒸気爆発だったんだ」
ミツキが横で驚いた。
「水蒸気爆発? 」
「うん。海水の瞬間的な蒸発による体積の増大が起こり爆発が起こったの。火山の大噴火もそれよ」
ミツキがチアンウェイに説明した。
「相変わらず、恐ろしい事考えるの」
国王が呟いた。
「まあ、それでも、トドメは<終末の子>がさしたがな。刀に真の力を開眼させつつあるのを見れた」
龍女さんが嬉しそうに答えた。
「おや? 樹老人様は? 」
カザンザキスさんが聞いた。
「ああ、爆龍王ゴウオウが吹っ飛ばされて大怪我してるので、今治療しておられるよ」
カルロス一世が答えた。
「これ、エーデルハイト自体の被害も凄いので……」
俺が国王の目をじっと見た。
「ほう。それを言ってくるとはな。分かった。すぐに戦争は休戦して、救助とかをこちらの軍でさせよう」
国王が珍しく、良い事を言ってくれた。
「その前に、我々もヤマトに一旦帰った方が良いかもしれませんね。船が結構ヤバイです」
宰相がため息ついた。
「凄い衝撃波だったからね」
ミヤビ王女が笑った。
「ヤマトも結構やばいかもしんないね」
ユイナが少し心配そうだ。
あぅ。
凄く胃が痛い。
「まあ、あれほどの爆発だからな」
国王も頷いた。
本当に胃が痛い。
「すいません。パトリダに帰りたいんですけど」
俺が小声で言った。
「それは無理じゃないか? 兄弟」
アポリトが答えた。
「やっぱり、後の処理しないと駄目か……」
俺は胃が痛くてたまらなくなって、その場に跪いた。
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