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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第十二部 第九章 ルグ参戦

「こ、これはガクシュン公だったマンティコア」


 グォクイ将軍が叫んだ。


「ふはははははは、貴様らに恨みを持ってる者だ。我らと共に戦うのにふさわしかろう」


 ルグが笑いながら言った。


「さあ、ゾンビどもよ。こ奴らを蹂躙するのだ」


 ルグが叫んだ。


 窓から次々とゾンビが登って来て、中に躍り込んでくる。


 と言うか、躍り込もうとしたら、次々と爆発して破裂した。


 横を見ると龍女(りゅうじょ)とチアンウェイが手をかざしている。


 さらに登ってこようとした、連中もミヤビ王女のファイヤーボールの連打で火の海になった。


 隣の部屋への壁をアポリトが壁ごと剣で貫いた。


「まあ、索敵でそこから壁を破って入ろうとしたのは分かってるからな」


 アポリトが壁ごとブスブスと剣で刺して、壁越しに隣の部屋のゾンビの首を落としていく。


「ははははは、俺も参戦! 」


 窓からコウモリの羽の生えたゾンビが飛び込んできた。


 ファロウスだ。


「スキル蜘蛛の糸! 」


 ユイナが叫んだ途端、蜘蛛の糸でグルグル巻きにされて、ファロウスがその場に横たわった。


 ファロウスは全く動けないようだ。


 必死にもがいている。


「何しに来たんだ、お前」


 呆れて俺が声をかけた。


「やかましいわ、卑怯者め! この糸を外せ! 」


 全く、動けないのにぎゃあぎゃあとファロウスが五月蠅い。


「アホか」


 俺が顔面を蹴り潰すと、そのまま黙った。


「皆、凄いな」


 クニヒト大佐が他人事のように言った。


「いや、お前もなんかやれよ」


 俺が呆れて言った。


 すると、クニヒト大佐が肩をすくめて、ふぅとため息ついた。


「お前、スキル狙撃手はどうなったんだよ。腕の良い狙撃手って話はどこいったんだよ」


 俺が呆れ果てた顔で聞く。


「だって、銃も弓も無いし」


 いけしゃあしゃあと平気でクニヒト大佐が肩をすくめて答えた。


「自分が得意な武器くらいもっとけよ、お前」


 頭が痛い。


「ぬぬぬぬ、貴様らぁぁぁぁぁ」


 ルグが他のゾンビが歯が立たず、怒り狂っている。


 ミツキがツカツカとマンティコアに近づいて言った。


「あ、危ないですぞ! 」


 それを見て、グォクイ将軍が叫んだ。


 マンティコアの目の前までミツキが近づく。


「くははははは、馬鹿な女め。それ、マンティコアよ。食べてしまえ」


 ルグが哄笑した。


「お手」


 ミツキが言うと、マンティコアがミツキに右手を乗せた。


「おかわり」


 ミツキが言うと、マンティコアがミツキに左手を乗せた。


「は? 」


 ルグが呆然としてる。


「ようし、背中に乗ってる奴、振り落として襲っちゃえ」


 ミツキが言うと、マンティコアがルグを振り落として、ルグを右足で踏みつぶした。


「ぐはぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁ! なぜだぁぁぁ! 」


「どうする? 降伏するなら助けるけど」


 ミツキが聞いた。


「ふざけるなぁぁぁ! 」


 半狂乱になってルグが叫んだ。


「残念ね」


 マンティコアがゴキリとルグを踏みつぶした。


「降伏したらよかったのに」


 ミツキが呟いた。


 そのミツキをじっとアオイが見てため息ついた。


「……そうだったんですか」


「ごめんね」


 アオイとミツキが小声で言い合った。


 何か嫌な予感がしたけど、聞くのが怖いので聞くのを止めた。


 世の中には知らない方が良い事も一杯あるのだ。


 聞くと藪蛇そうだし。


 だって、にんげんだもの みつを





 本日も二本投稿します。

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