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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第十二部 第六章 今後の作戦

 とりあえず、事情をくわしくグォクイ将軍に伝えた後、俺達はこれ以上の面倒事はいやなので、宿舎になっていた特別室の方へ移動した。


「とりあえず、お茶でもいれましょう」


 アオイがそう言ってお茶の用意をはじめた。


 ムラサキも一緒に用意を手伝ってる。


 何だかんだ言って家庭的なんだよなアオイって。


 横でいまだ合体の話で盛り上がっている国王とか宰相とか見て、ああ、これが身内じゃ無かったらなぁと、少し悲しくなってくる。 


「しかし、兄弟。ファロウスは根性あるな」


 俺が隣のアポリトに言った。


「ああ、それだけが取り柄だからな」


 アポリトが答えた。


「さて、となると、もう一回今夜なんかあるかな? 」


 俺が呟いた。


「え? どういう事? 」


 クニヒト大佐が聞いてきた。


「いや、暴走かどうかは分かんないけど、ファロウスが仕掛けてきたから、こういうのは連続して徹底的にやるもんだしな。まあ、あいつの暴走かもしれないけど、本隊が仕掛けて来てもおかしくない」


 俺がアオイの持ってきた茶をすすった。


「なるほどのぉ」


 向かいに座っている龍女(りゅうじょ)さんが頷いた。


「とりあえず、リヴァイアは港近くにいるんだよね」


 俺がアオイに聞いた。


「ええ、います」


 アオイが頷いた。


「じゃあ、共工が現われたら、間髪入れず、猛爆攻撃いくか」


「正気か? 兄弟」


 アポリトが驚いた。


「ああ、山側に現れた場合だが、大雨が降り出す前に仕留めないと難しいしな」


「分かりました。リヴァイアにそう伝えます」


「ワイバーンはやはり難しいよね」


 今度はミツキに聞いた。


「うん。あの豪雨前ならともかく、豪雨になれば、空も飛べないと思う。同じ事だけど川が荒れたらシーサーペントも難しいと思うよ」


 ミツキが答えた。


「そうか」


「実は、ここなら、サラマンダーとヘルハウンドが使えるよ」


 ミツキの提案で嫌な事を思い出した。


「……えっと……それって……」


 俺が顔を歪ませた。


「ごめん。あれ、私だから」


 ミツキが両手を合わせて謝った。


 やっぱりか。


 前回の自己犠牲に見せかけて逃げた時の敵のモンスターが、全部ミツキのモンスターだったわけか。


 これ、考えようによったら、美談作る為のマッチポンプになるんじゃないか?


「やばすぎるから、絶対ばれないように」


 小声でミツキに言ったら、ミツキがコクコクと頷いた。


「じゃあ、相手がゾンビだし、ヘルハウンドは使わせて貰おうか」


「分かった」


 ミツキが嬉しそうに頷いた。


「なあ、どうだろう。こちら側にも合体できるようなモンスターは無いのかな」


 国王が俺に聞いてきた。


 なんでそうなるんだ?


「それは意味があるんですか? 」


「あるとも、男のロマンは合体だぞ」


 宰相が答えた。


 ちょっと、意味が違うと、とんでもない会話になるな。


 誰か、なんとかしてくれ。


「どうなんだ? ミツキ」


 国王がミツキに聞いた。


「あるわけないでしょ」

 

 ミツキがにべも無く言った。


蒼穹船(そらふね)なら合体するぞ」


 龍女(りゅうじょ)が答えた。


「「「「「えーーーーーっ! 」」」」


 国王と宰相とイジュウイン大公、サイトウ公爵とミヤタ公爵とスギモト公爵とミタライ公爵とフジワラ侯爵が目をキラキラさせながら叫んだ。


 あああああああ、余計な事を龍女(りゅうじょ)さんが……。


「ユウキ! 」


 国王が目をキラキラさせて聞いてきた。


「駄目です」


 俺が先に駄目だしする。


「なんでだ」


 ミタライ公爵が辛そうな顔で言う。


「いや、親父が狙ってるのに、蒼穹船(そらふね)なんか出せないでしょ」


「いや、しかし、ここはヤマトの威信をかけてだな」


 国王が再度俺に言ってくる。


蒼穹船(そらふね)はヤマト関係無いでしょ」


 俺が呆れて言った。


「分かった。じゃあ、パパのお願いだ」


 国王がきりっとして言った。


「ギャラクテ〇カマグナム! 」


 俺が右ストレートで国王を殴った。


「「「「おおおおおお! 」」」」


 宰相とイジュウイン大公、サイトウ公爵とミヤタ公爵とスギモト公爵とミタライ公爵とフジワラ侯爵がガッツポーズで叫んだ。


「なんか、こう、どうしょうもない連中じゃの」


 龍女(りゅうじょ)さんが茶を一すすりするとため息ついた。


 横でカザンザキスさんと樹老人さんが頭を抱えてる。


 そこに、王城の中から、絶叫があがる。


「敵襲! 敵襲だ! 」


「やっぱり来たか」


 俺が呟いた。


 

 いつも、読んでいただいてありがとうございます。


 ブックマークも本当にありがとうございます。


 やっと、盆の仕事が終わったけど、すぐ次の仕事が。涙。

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