第十一部 第九章 地獄の始まり。
すいません。食事中の方は読まないでください。
ちょっと、お下品です。
俺が右手の紋章に力を込めた。
先ほど相柳の毒素を濃縮して集めた時のように、凄まじい光を発し始めた。
「兄弟。お前のスキルで敵の位置を探れるか? 」
俺がアポリトに聞いた。
「それは簡単だが」
「では、それを俺に流し込む様に送れるか?」
「はあ? それはやったこと無いが」
「やって見ようと思う」
「本当に大丈夫なのか? 」
「ぼっちの絆は最高のはずだ」
「ううむ。なるほどな、兄弟」
アポリトが俺の返事に納得したように深く頷いた。
まあ、出来るかどうかは分かんないが、やってみる。
アポリトが俺に手をかざして、自分の見ているスキル索敵の映像を俺に送る様に念じた。
「さて、出来るか。どうか……」
王城の城門を突き破り、中に入って近衛と激しい戦闘を続ける敵の姿がいくつも見えてきた。
「おおおおお、見える、見えるぞ。俺にも」
俺が思わず言った。
「ガ、ガン〇ム? 」
ミタライ公爵がうずうずして言った。
いや、それはいいから。
「よし、行くぞ」
俺の右手の光が渦を巻きはじめる。
「いったい、何をする気なの? 」
ミヤビ王女が聞いた。
「人間は誰しも、身体の表面や中に多少は毒になる物質や細菌などを持っている。その毒素を奴らの身体に集中するんだ」
俺が力を振るいながら言った。
「なるほど、毒を持って毒を制するわけか」
チアンウェイが頷きながら答えた。
「え? え? それって? 」
ミツキが焦って言った。
「どうしたのじゃ? 」
龍女さんがミツキに聞いた。
「いや、それって……」
ミツキが言いよどむ。
「ぷぴっっっぷぴぴぴぴぴぴっっっっっ」
「ぷしゅるぷぴっ」
「ぷびっぷぴっぷぴぴぴびびびび」
城内のあちこちで異様なおならの音が響く。
「はぐぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁっ! 」
敵兵が次々と内股になってへたり込む。
「兄弟……」
アポリトが震えるような声を出した。
「あああっ、こいつら漏らしやがった! 」
「くせぇぇぇぇ! 」
近衛たちが悲鳴を上げる。
俺がアポリトの見てる光景を頭の中の映像みたいに見て、脂汗が出る。
「なんじゃ、何が起こっているのじゃ」
チアンウェイが俺を見て聞いてきた。
「やっぱり! 」
ミツキがあちゃーって顔をした。
「ど、どういう事? 」
ミヤビ王女がミツキに聞いた。
「毒素を腸に集めたんでしょ。だから敵が皆、下痢してるの」
ミツキが頭を抱えて言った。
「はあああ? 」
チアンウェイが唖然としている。
いや、そうか。
マジで気が付かなかった。
下痢になっちゃうのか。
「くせぇぇぇぇ! 」
「汚ええええっ! 」
王城のあちこちで悲鳴が上がる。
樹老人が横で頭を抱えてる。
「やめろ! やめろ! 我らの王城を糞まみれにする気か! 」
チアンウェイが叫んだ。
「わ、分かった。すまん。そこまで考えが至らんかった。腹に集中させたのが悪かったのか」
俺が慌てて、毒素を集める場所を移す。
「ぷげぇぇぇぇぇぇ! 」
「ゲロゲロゲロ」
今度は皆が一斉にゲロを吐き出した。
「くそぉぉぉぉ、今度はゲロを吐き出しやがったぁぁぁぁ! 」
「ひゃああああああああぁぁぁ! 」
王城のあちこちから近衛の絶叫が上がる。
しまった。
胃に集中するとゲロになるのか。
何と言う人体の神秘。
これはやばい。
脂汗が出る。
「兄弟……」
アポリトの顔色が酷い。
「な、何をやっているのだ? 貴様? 」
チアンウェイが俺に怒鳴った。
下痢の匂いとゲロの酸っぱいにおいが、王城に満ち溢れていく。
「げろげろげろっ」
横で国王が吐いた。
「げろげろげろっ」
その横で宰相が吐いた。
「「「「げろげろげろげろっ」」」
イジュウイン大公、サイトウ公爵とミヤタ公爵とスギモト公爵とミタライ公爵とフジワラ侯爵も横で吐いた。
「じ、地獄絵図だ」
クニヒト大佐が真っ青になって言った。
「げろろろろっ」
女帝まで吐いた。
まさに貰いゲロ祭りだ。
「貴様! いい加減にせんか! 」
チアンウェイが飛び膝蹴りを俺に見舞った。
俺が勢いで倒れた。
だが、恐怖はこれからだった。
俺の毒素を集中させるコントロールが外れたからだ。
台風のせいで、今帰ってきて、少し休んだら再度仕事なのですが、画面のブックマークが増えたの無茶苦茶、元気出ました。
本当にブックマークをありがとうございます。
あまりにも、うれしいので、もう一話投稿してから仕事に行きます。
本当にありがとうございます。
本当にうれしい。
どうか、引き続いて読んでくださいませ。