表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
103/2596

第十部 第三章 ファウロス再び

 船の側面から甲板に向かって登ってきたものがいる。


 甲板にスタッと凄い膂力で飛び乗ってきた。


 エテルノに居れなくなったファウロスだった。


「あっ、ア〇ルオ〇ニーの人だ! 」


 俺が思わず叫んだ。


「ち、ちょっと? 」


 ミヤビ王女とミツキなどが頬を染める。


 アポリトが騒ぎを聞きつけて船室から出てきて、溜息をついた。


「何をやってんだ。あいつは」


「「ア〇ルオ〇ニーだと! そこをくわしく! 」」


 国王と宰相が興味津々だ。


「いや、魚の一杯いる桶にですね……」


「やかましい! やかましい! 喋るな! 」


 ファウロスに怒鳴られて、俺の説明が中断した。


「貴様らに真祖様から授かった力を見せてやる」


 ファウロスが口を開くと牙がある。


「お前、とうとう……」


 アポリトが流石に複雑そうだ。


「しかし、良く、こんなの噛んだな。なかなかヴァンパイアとは言えきつくね? 」


 俺がマストのヴァンパイアに言った。


「……そいつ、なんかあるの?」


 ヴァンパイアが微妙な顔をしている。


「何にもないです! 」


 ファロウスが遮って、叫んだ。


「貴様らに今から、この力で思い知らせてやる。特にお前だ」


 ファウロスがびしっと俺を指差した。


 と同時に俺がファロウスの顔面を蹴りくだく。


「ぶははっ」


 ファウロスが変な声を出しながら海に落ちる。


「なあ、兄弟。どうする? 」


 俺がアポリトに聞いた。


「もう人間で無いなら仕方ない……」

 

 アポリトが少し悲しそうだ。


「なあなあ、バラバラにしても不死なんだろ? 」


 俺がヴァンパイアに聞いた。


「ふはははは、その通りだとも、果たして、その不死の男に勝てるのかな? 」


 ヴァンパイアが高笑いして俺達を見下ろした。


「き、貴様、絶対に許さん」


 海から羽を出して、ファロウスが飛んで中空に現われた。


「構え! いけぇぇぇぇ! 」


 俺が、即座に轟天(ごうてん)を抜いて、中空に浮いてるファロウスにぶちこんだ。


 ファウロスが爆発して文字通りコナゴナになる。


「ああああ」


 ヴァンパイアが唖然としてる。


「こんだけ、バラバラになって海に落ちたら、海流でも流されるし、元に戻るの大変だね」


 俺が破顔した。


「な、なんてことを……」


「不死だから、死んでないし良いじゃん」


「酷い」


 クニヒト大佐が横で呆れ顔だ。


「ファロウス、何千年かかるかしらんけど、元の身体に戻れるように頑張って」


 笑顔で俺が海に向かって手を振った。


「えげつな」


 クニヒト大佐が横でドン引きしてる。


「まあ、仕方ないだろうな」


 アポリトが呟いた。


「まあ、大好きな魚さんに食べられる部分もあるだろうし、これはこれで幸せなのかも」


 ミツキが横でしんみりとしてる。


「なるほど、めでたしめでたしだな」


 俺がそれを聞いてほほ笑んだ。


「いや、お前等おかしいって」


 ヴァンパイアが突っ込んできた。


「結局、こうなるか」


 樹老人(じゅろうじん)が横で呆れたような顔をする。


 ヴァンパイアの横を火箭が通ると遥か向こうで、大爆発が起こる。


「船の上じゃから、なかなか狙うのがむつかしいの」


 横で龍女(りゅうじょ)が言った。


「こ、こいつら、やば過ぎ」


 ヴァンパイアが慌てて、大きなコウモリになると逃げだした。



 





すいません。仕事でバタバタしてます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ