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初ボスバトル


「カイトくん右!!」



「了解!!『回転斬り』!」



ユリの指示する方向には2匹の赤い蛇『マバスネーク』が


Lv.15相当のプレイヤーが相手をするモンスターなのだが


それをカイトは自らを回転させつつ2匹のマバスネークを切り裂く





ちなみに只今のカイトのステータスはこれだ






名前 カイト

Lv.17

職業 ウォーリア(職業Lv.1)

技 『連続斬りLv.3』『回転斬りLv.2』『真空波Lv.2』

スキル 無し

装備 革の鎧Lv.1 黒蛇の剣Lv.10






はい、ユリとの雷龍にたどり着くまでの道のりで大幅にレベルアップを遂げていた





「いいね!だんだん私に近づいてきたんじゃない?」


ユリがいうが



「いや、バカなこといわないでよ」



と、軽くあしらう、なぜか、それは




「シャアーーー!!」


3匹のマバスネークがユリに襲いかかる




「『炎冥(ブラスバルト)』」



その言葉共にユリの足元から炎の手が出てきてマバスネークを捕まえる




すると炎の手はマバスネークを焼き尽くしてしまった



後に残ったのは風で吹いていく灰である




「マジックブレイカーって、やっぱり…上位職なんだね」



カイトの言葉通りユリの職業はウォーリアの上位職のマジックブレイカーである



マジックブレイカーとは剣などの武器に加え特別に魔法も使えるのである




「えへへ、そうでしょ!カイトくんもここまでこれたら、私のお嫁さんにしてあげてもいいよ〜?」



「無理なんでいいです」



カイトが即答する




「まー落ち込むなって!」



「あ、そんなことよりさ」



ユリの話を中断して前々より気になっていたことをカイトが質問する




「なんでさ、サラライカの武器屋の店員さんはAIじゃなくてカンナがやってるの?カンナってプレイヤーだよね?」




「あぁ、サラライカだけじゃなくて、この世界には武器屋とか宿屋とかで働くプレイヤーもいるのよ?一定クエストの達成で働けるようになるのよ」



基本的にDHOの世界での商売をするのはAIである、しかしサラライカでカイトを待っていたのは、ボロクソにカイトをいじめたカンナであった





「ふーん、そうなのか」




「あ、カイトくん見えたよ!」




そういってユリが指さすのは草木が枯れた森にそびえるひとつの山のてっぺん




「あそこに雷龍『ボルテール』がいるのよ」




「俺でも倒せるのか?」




「無理だからあたしがいるんでしょ?君バカ?」



普通に言われてしょんぼりするカイトを見ていたずらに笑うユリであった








「グォオオオオオオ!!!」




現在山の八号目あたりにいるが、既にボルテールの声が轟いていた




「なぁ、行ったら俺は何すればいいんだ!?」



その声にかき消されないようにカイトは大きな声でユリに問う




「そうね…逃げ切って♪」



「へ……?」



「ボルテールを倒したっていう実績をもらわないとその武器は作れない、パーティーで戦う場合、一定エリア内にいれば、パーティーの誰かが倒せば実績はパーティーのみんながもらえる、ここまでは覚えてるわよね?」




「あぁ、移動中に聞いた」



基本、龍などのでかい敵との戦いはボスバトルというジャンルが取られる


ボスのHPゲージは色が違い


赤→朱→青→紫→黄→緑と、複数ある場合がある



その場合例えば黄色ゲージを0にすると緑のゲージが現れるのだ




そしてボスバトル開始と共にフィールドが設定される



ボスと戦うことになったプレイヤー、及びパーティー以外はフィールド外に出される


そして、パーティー戦闘中に外に出たプレイヤーは、パーティーが戦闘に勝利しても、報酬等を貰えなくなるのだ


そして武器や防具はある一定レベル以上のものはその素材モンスターを倒したことがないと、所持、生産ができない





「つまり、君はフィールド内で逃げ惑う、一撃で多分即死だから、いい? 」



カイトの顔が青ざめる



「ま、任せと…け」




「ついたわよ」




頂上には雷龍と思われる雷を纏った黄色と緑の龍を中心に丸いフィールドができていた



「フィールドに入ったら戦闘開始、いい?」



「お、おう!」



カイトには悪い予感しかなかった、ユリの次の言葉を聞くまでは




「大丈夫、君は私が守るよ」




[ボスバトル開始]



そのガイドと共にボルテールがブレスを出す



これがユリから話に聞いていた、初見殺しの『ライトニングブレス』


電気でできたその黄色のオーラはユリとカイトめがけて飛んでくる





-遡ること30分前-



「いい?ボルテールはバトル開始にいきなりライトニングブレスっていうブレス攻撃をしてくるの、それは間違いなく対処法を知らなければ即死の攻撃、だから…」








-今に戻る-




「こうすんだろ!!」



カイトは右に思いっきり飛び込んだ


ユリは左へ行く


これがかねてより考えていた作戦、これで二手に分かれ、あとはユリが倒すまで逃げ切るのだ




「グォオオオオオオォオオオオオ!!」



ボルテールが尻尾で攻撃をしてくる





「『真空波』!!」剣で衝撃波を下に起こして宙に飛び尻尾をかわす


これがカイトの新技である





「いくわよぉお!!『火炎斬り』!」


ユリの剣に炎が纏いそのまま斬りつける



爆音と共にボルテールは一歩下がる




「す、すげぇ」




「まだ行くわよ!!『トルネード』!」



竜巻が剣より起きてボルテールを巻き込む




見ると龍のゲージは黄になっていた、ちなみに初期は朱色であった



「てことは…もう3ゲージも!?」



改めてユリのすごさを知った…その時だった




「グガァアアアア!!」



ボルテールの『ライトニングブレス』が俺に襲いかかった




しまっ………よけれない




カイトが目を瞑る



「言ったでしょ、君は私が、守るって」



ユリが岩の壁を出してブレスをふせいでいた


これはユリの防御魔法、『ストーンブロック』である




「終わらせてくるよ、待ってて」




この時カイトにはユリが英雄にしか見えなかった




「くらえ…………『炎冥』」





俺が覚えてるのは炎に包まれて倒れていく龍の姿であった














「ん……? 」



「あ、目覚めた?」



目を開けるとカンナの声が




「君、山で倒れてユリがおぶってきたんだよ?」




まじか……すごく恥ずかしい



カイトは後でユリになんて言おうか悩んでいた





「あ、カイトくん起きてるじゃん♪」



悩んでいたら本人が来た


頭は真っ白だ



「あの…俺…」



「うふふ、いいよ、それより武器、見たくない?」




ユリの笑顔につられ、宿屋を後にして武器屋に向かう




「じゃじゃーーん!!これが『ライトニング・スラッシャー』だよ」



完成した武器を見てカイトは唖然とする


大きさは同じ片手剣でも木製片手剣の約2倍、さらに、その雷を纏ったような剣はカイトを魅了するには十分だった



ちなみにライトニング・スラッシャーのステータスはこちら




名前 ライトニング・スラッシャー

Lv.1

效果:SPDが一定時間上がる技『飛雷』の使用が可能になる 現在効果時間1分、現在上昇SPD +20%





「これが…俺の」




「あと、これ、私からのプレゼント」



ユリがそういって渡したのは青色の宝石のような物がはまっているペンダントである



「これは?」




「いろんな状態異常を無効化してくれる『神秘の首飾り』だよ」



試しに装備してみる




「ほんとに…いいのか?」




「そんなこというなら早く私と同じとこまで来てお返ししなさい♪」





ユリをフレンドのお気に入りにいれて、二人はパーティーを解散した



いつかまた出会う、その日まで

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