表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/29

白の少年との出会い~後編~


「『()(プルーム)』!!」



クレイが地面にランスを突き刺すとたくさんのツルがカイトに襲いかかる




「遅い!『飛雷』!」


カイトの走り出しと共に、一気にクレイとの距離が迫る



その距離


「『蒼雷斬り』!」



0だ



「『重撃の構え』!」



クレイが腰を落としてランスを装備していない左手を前に出す




「はぁあ!!」



カイトの蒼い斬撃がクレイを飲み込む


蒼雷斬りは計40hitの強力技である




「はぁ、はぁ、まさかな」


煙の中から現れたクレイのHPゲージは1割減った程度である



「残念だったな、『重撃の構え』は一定時間受けるダメージを減少させる、それに加えてナイトは基本HPが高い、つまりほとんどノーダメージってわけだ」



「へぇ、でも、こっちもこれからだぜ」



カイトが走り出す


ライトニングスラッシャーを大きく捻りながら回転斬りを繰り出す



クレイはその攻撃を弾き飛ばす



「僕はATKにほぼステ振りをしている、そんな僕にその攻撃は通用しないよ」



「お生憎、俺もATKに振る派でね」



ライトニングスラッシャーで下から追撃を繰り出しながら答える




両者の武器が鋭い金属音を響かせながら火花をまき散らす



「『(ホーリー)なる砲撃(バースト)』」



ランスの先から光線が放たれる



「しまっ……」



突然の遠距離攻撃に不意を突かれる


結果、直撃



「どうかな、4割くらい持ってったかな」



クレイが話していると煙の中から飛び出すカイト




「行くぜ新技!!」


カイトが剣に雷を貯める



「な、なんだと」



「雷の斬撃がお前に見えるかな!『蒼雷宙斬り』!!」



これがカイトのオリジナル技、蒼雷斬りと雷宙斬りのふたつの技を基礎に、ひとつの技としたカイトの新技、蒼雷宙斬りである



カイトは剣を構えると一瞬でクレイとの距離を詰める



「なっ…」



「くらえ!!」



するとふたりを雷を纏った竜巻が覆う



次に表示されたのは、47hitの文字




「ふぅ、なかなかの仕上がりだな」




「ぐっ…まさかあの至近距離から高速斬撃の嵐とはな…」



クレイのHPゲージが6割程度になる




(これで後は暗黒斬りで持ってけそうだな…)



カイトが構える




「……っ……!?」



視界の先には迫り来る炎の玉、数は…ざっと30



「もう好きにはさせない。『(フレイ)舞踏会(レイロード)』」



「くそっ…」



暗黒斬りの使用準備動作を止めて、大きく右に飛ぶカイト



「残念ながら逃げ道はない!!」



そこにはクレイが既に迫っていた



「なっ!」


突然の回避だった為、止まれない



「終わりだ!!」



ランスの攻撃が迫る




キーン



鋭い音がしたと共にランスとカイトの間にはライトニングスラッシャーが



「ふぅ、あっぶね」



そしてそのライトニングスラッシャーを地面に置くことで足場として逆に飛ぶ



「『()(プルーム)』!」



その後をツルが追う


カイトはそのままさっきの火の玉で出来た煙の中へ飛び込む



「時間稼ぎのつもりか!」


クレイが叫ぶが特に返答がない



「っ…『風遊び』!」



クレイが風魔法で煙を吹き飛ばす




「間に合ったみたいだ…」



「なんだそのオーラ……闇属性か!」




カイトの剣に黒いオーラが纏う



「『暗黒斬り』!!」



クレイを飲み込むそのオーラは森もついでに消し去るのであった





「やったか…」


カイトが剣を収める




「はぁ…はぁ……」



焼け野原から出現したのはクレイ、HPゲージは一割もない


しかし目は死んでいない、虎視眈々と隙を伺っているようだ




「しぶといな…ていうか、暗黒斬りを耐えるなんて…」




「ふっ、もう気力は限界だろうな」



暗黒斬りを使ったことでもうカイトには通常攻撃しか手はない、しかし、一撃、かすり傷でも与えればその時点で勝ちである



「ちっ……もういい、俺がやる」



クレイの口調が変わった、いや、それだけじゃない




「誰だ…お前……」



「くくく、俺はもうひとりのクレイ、名はクロ、中からずっと見てたぜ、なかなかやるなお前」



クロと呼ばれるその少年は黒い服に黒髪、目はギラギラと好戦的に輝いている




「ちっ、何がなんだか分かんねぇけど!もう俺の勝ちだ!」



カイトがライトニングスラッシャーを握り迫る



「装備変更、『卯月』」



装備がランスから刀に変わる



「はぁあ!」


カイトの斬撃、しかしそこにクロの姿はない


気付くと背後に刀を振り切っているクロの姿



「『乱爪』…」




「なに……ぐはっ!!」



カイトにダメージが入る




一撃でほとんど持ってかれた




「わりぃな、早すぎて見えなかったのか」



クロは余裕の笑みを浮かべて刀を構える




「はぁ…はぁ、一撃で俺の勝ちだ!」



カイトの剣をことごとくかわすクロ




「お前は俺に触ることすらできないんだよ」



回し蹴りでカイトを吹き飛ばす



HPはほとんど見えないくらいになってしまった




「くっ…なんだこいつ…」



「もう終わりか」



「ま、まだだぁああ!」



カイトの渾身の速攻攻撃もクロは顔色一つ変えずに受け流す、そして、殴撃




「ぐっ……はっ……」



「斬っちまってもいいが、クレイを追い込んだ相手だ、楽しんでやるよ」



殴る瞬間に力を限界まで抜いてるのか、なかなか勝負が終わらない、しかし、痛みはしっかり伝わってくる




「うぉぉぉおおおお!!」



カイトが素早い動きで左と右、双撃を繰り出す



「遅い…」



その両方が防がれ、またも蹴り飛ばされる




「もう終わらすか、お前じゃ楽しくない」




「はぁ……はぁ、絶対、当てて…やる」




「『有月』!」


刀にオーラを纏ってクロが飛び出す




「『蒼雷斬り』!! 」



カイトも負けじと技を出す




「惜しいな…あと少しだ」



蒼い斬撃は無常にも全てよけられる




「絶対に…いつか勝ってやる 」




「あぁ、覚えておこう」




クロの一撃がカイトを切り裂いた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ