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白の少年との出会い~前編~


~東エリア サラライカ中央広場~


そこには神妙の面持ちのプレイヤーが述べ50人程度いた



「みんなも知ってるいるだろう、最近、戦闘エリアでの悪質なプレイヤーキルが多発している」


話しているのは、東エリア、北エリアでプレイヤーを今日招集した、ミカエルという男である



水色の目を鋭く光らせて、その重い口調が事の重大さを広場に伝わらせる




「なぁ、それはモンスターの仕業とちゃうんか?」


一人の仏頂面の男が異議を唱える



確かに、プレイヤーが死んでいく原因の多くはモンスターとの戦闘によるキルである





「目撃情報が多数あるんだ、プレイヤーに襲いかかる黒いローブを身に纏った男たちの姿を見たと」




そこにはカイトとユリの姿もあった



「どう思う?カイトくん」




「間違いなく、あの赤い文字の人間、あるいは人間たちがやったに違いない」





ふたりとしてもこのまま犠牲者を増やし続けるのは得策とは思えない




「そこでだ、一旦、エリア攻略を中断して、みんなで協力してその犯人を捕まえようと思う」



ミカエルが50人に伝える




「わしはいいけども、どうするんや?そいつにキルされたら…その時点で死ぬんやで」



仏頂面の男の言葉であたりが重くなる




「大丈夫だ、みんなで協力してやれば、そんなやつに負けなどしないさ」



ミカエルがみんなを勇気づける




「俺はやるぜ」



ひとりの男がそう言うと、またひとり、またひとりと賛同していく




「では、協力をしてくれる者は私にフレンド申請を送り、メッセージでこの広場にいたと打ってくれ、それが、今作戦への参加の合図とする、それでは、解散!」



その言葉と共に、あるものはメニュー画面からフレンド申請を、あるものは、去っていき、みな、それぞれの行動を始めたのであった





~北エリア カミヅルシの森~



カイトは一旦ユリと別れ、己のレベル上げに挑んでいた




「はぁあ!」



Bランクモンスター、『ガーネル』、悪魔のようなそのモンスターは高いHPと防御力、そのタフさに加えて毒の付加攻撃も持つ、なかなか厄介な相手だ



普通、なら





「いいねぇ、やっぱBランクじゃないと」



ダークハウルとなったカイトにその常識は通用しない



ガーネル4体の攻撃、毒付加を持つ通常攻撃がカイトに迫る




「よっと」


カイトが出したのはまだ『覇雷(おおきのかみなり)』が使えないレイボルト



これは、いずれレイボルトを使うようになるので、ライトニングスラッシャーとレイボルトでは重さなどに違いがあるために、早めにレイボルトに慣れようとしてのことだ





「よっ、ほっ、はっ」



カイトは軽快な剣さばきでガーネルたちの攻撃を受け流す




鋭く光る剣はまさに雷そのもの




「ギギャ!」


1匹のガーネルの声で4体のガーネルが一斉攻撃をしかける




その瞬間カイトの目は鋭く光り、剣を一度降るとガーネル達が吹き飛ぶ




「『蒼雷斬り』」



その素早さは青い斬激の跡すら残さなかった





ガーネルたちがデータの塵となったのを確認して剣をしまうカイト





「ん?」




その目線の先には白い服を身に纏い、大きなランスを構える少年の姿




「ナイト?…いや、それにしちゃおかしいな」




そう、ナイトの特徴である『騎士用ランス』を持ちながらもうひとつのの特徴である大きな盾『騎士用シールド』を持っていないのだ




「破損した…のか?」




その言葉が終わったあたりでカイトの視界に映ったのは8匹のガーネル



そしてそのガーネルたちが一斉に少年に襲いかかる




「『()(プルーム)』」



少年がランスを地面に突き刺すとたくさんのツルが伸びてきてガーネルを突き刺した



8匹同時に消えるガーネル




(すげぇ…ランス系統は基本的に攻撃力と防御力を兼ね備えた職業だが、重宝されるのはその防御力の方だ、しかしこいつは…ウォーリアにも劣らぬ攻撃力を持ってる)




カイトは少年に近づいた




「なぁ、お前ナイトか?」



白髪の少年はその鋭い目をカイトに向けた





「なんだい、いきなり人の職業を尋ねるなんて」



その対応にカイトは一歩後ずさりしてしまう




「いやぁ、わりぃわりぃ、すげぇ攻撃力のパラメータだと思ってさ」




「そう、僕はナイトだ、しかし攻撃重視のナイトだ」




少年の目はどこか寂しそうに輝いていた





「なぁお前、今回のプレイヤーキラーの作戦には参加するのか?」





「興味ない、僕はそんなやつらに負けない」




「ほぅ、えらい自身満々だな」




カイトがメニュー画面を開く




「なら、俺とPvPしようぜ」



カイトが少年に送ったのは、PvPの申し込み



名前はクレイとなっている、周辺検索でひとりしかいないのだから、間違いない




「ふぅん、君はカイトか、職業は…聞いたことないな」




「どうだ、やるか?」



カイトの目はぎらぎらと燃えている




「面白い、いいだろう」




謎の男、クレイとカイトの勝負が始まる

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