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ある日の話

突如異世界に飛ばされた主人公が、その事について全く悩まないのは

仕様です。

仕様ったら仕様です。

地獄の様なお勉強会【三日三晩で一般常識覚えまショウ】を何とか乗り越え

一日体を休めて、今日から仕事探しだ。

とりあえずは住民登録とかは不要らしいので安心したが

ギルドには登録しといた方が何かと便利らしいので

やってまいりました!冒険ギルド!

ファンタジーと言えばお約束の一つですなぁ。

人気ゲーム【魔物狩人】の集会場っぽい佇まいにちょっと感動

とりあえず入店?してカウンター内に立っているベッピンさんにギルド登録とやらをして貰う。

シャイボーイな俺はほとんど会話も出来ず、よく理解出来ない話にも頷き続け

最後に名前を伝えカードに記入して貰い終了。

いつまでもココに立ち尽くしても邪魔になるだけなので、依頼ボードとやらの近くに移動した。

さて、ここで問題発生

依頼の受け方がわかりません!

人に尋ねようにも、皆必死に依頼を吟味している様で、声をかけれない。

今更、さっきのベッピンさんに依頼の受け方を聞き直すのも恥ずかしいし

仕方が無いので、近くの壁に寄り掛かり、依頼の受け方を見て覚えようと考えた。

俺がガン見してると、視線に気付き人が振り向いた。

俺は勿論目を逸らした。

危ない危ない、ガン見は良くないよね!

って事で、ボヤーっと全体をガン見する事に決定。

しばらくそうして居ると、新たにお客さん?が入店して来たので、そっちもチラ見してみた。

うわっ、また全身鎧だ…

でも、この前のコスプレさんとは別人の様で安心した。

そう言えば、この前はトンズラかましてしまったけど、大丈夫なのかしら?

別に悪い事はしてないだろうし、見付かっても問題無いような気はするが

多少は面倒な事になりそうなので、近々別の町に移動しようかなぁ、などと考えながら

視線を元に戻す。

あ、なるほど、気に入った依頼の書かれた紙を剥がしてカウンターに持って行くのね。

よし、依頼の受け方は理解した!

後は、空くのを待とう!人込みとか苦手だしね!

待つこと、15分程度…

やっと人が居なくなりました。

だが、うかうかしてられない、いつ第二派が来るやもしれん。

いそいそとボードの前に行き、依頼を見てみる…

読めません…

何?この字?どっからどこまでが一文字かも解らんわ!

は~っ…ため息しか出ないよママン…

仕方ない、占い師にでも頼んで楽に文字が理解出来る方法でも教えて貰うか…

と、占い師の家へ逆戻りしようと歩き出すと

後ろから声をかけられた。


「よう、新顔さん

 手頃なクエストが見付からなかったようだな?」


振り向くと全身鎧さん

何か俺に絡んでくる人は鎧やらローブやらで顔と体型がわからん人物ばっかりだなおい

しかも、声からして全員女性のようだが…

ファンタジーの女性装備と言えば、守る気の欠片も無いセクシー装備だろ!?

天地開闢からのお約束だろ!?

何でフルプレートアーマーでガッチガチやねん…

さっきまでボード前でたむろってた兄ちゃん達は普段着っぽい奴が大半だったのに…

せめて、タンクトップとホットパンツぐらいの装備に着替えて来いよ!

と非難の目を向けていると


「あ、怪しいモンじゃ無いぞ

 俺はルクスって者だが、ここではそこそこ顔がきくんだ

 良かったら、手頃な依頼が無いかカウンターに聞いてやるぞ?」


あ、良い人だ。

若干さっきの考えが後ろめたくなり、小声で


「助かる、俺はアキレスと言う。」


と口にした。

それから、少しの間話をふってくれたのだが、恥かしがりやさんな俺は相槌をうつのが精一杯だった。

会話も一段落したので、二人でカウンターに向かったが

二人用の良い依頼が無いらしく、一人用の依頼を二個紹介して貰って

片方を俺に譲ってくれた。


「また、何かあればいつでも声をかけてくれ

 ある程度の事なら力になるからな。」


と言い残し、ルクスさんは颯爽とギルドを後にした。

かっけぇ…よし!俺も真似して颯爽とギルドを後にしよう!

なんやかんや、とか適当な感じで説明をすっ飛ばすのも

仕様です。

仕様ったら仕様ですってば。

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