再び苦労人シリウスのターン
ちょっとシリウスのキャラがぶれた感が否めない
でも、それが私くおりてぃー
「ステータスオープン」
アキレスがそう口にするとギルドカードにステータスが表示された
それを見た瞬間に眠気も一気に吹き飛び
『飛鎧獣』に遭遇した時以上の衝撃を受けた
~~冒険者ギルド所属~~
氏名:ヒトトセ・アキレス(LV29)
種族:ヒューマン
職業:大戦士
HP:S
MP:A-
腕力:S
体力:S-
敏捷:A
知力:B+
幸運:D+
加護:
『異界神の眷属』異界の最高神に様々な恩恵を受ける事が出来る
『飛鎧獣の仮契約』召喚・喚送は出来ないが、騎乗・念話が出来る
スキル:
『見取り稽古』目にした技や魔法を非常に効率良く習得出来る
『イマジン』想像する事で技や魔法を非常に効率良く習得・鍛錬出来る
『食物連鎖』倒した相手の特技・技・魔法を継承出来る
『進化論』特殊条件を満たすと、所持スキルを合成・派生・進化出来る
継承スキル:
『地底潜伏』地底に潜り移動する事が出来る
『攻撃ホルモン』自分と周囲の仲間をバーサーク状態にする
『ファイアブレス』下級の火の息を吐く事が出来る
経歴:
ゴルドバ一撃撃破
ランゴスの群れ単独撃破
コムドゥーラ撃破
飛鎧獣ラボラス仮契約
罪歴:
~~クラン「未加入」~~
規格外すぎて、どこから説明すれば良いのかすら解らないのだが…
まずはパラメータ、これは普通F~Aで各々に+と-があり18段階で評価される
LVアップでの上昇は地道なもので1LV上がれば、どれかが上がる
と言うわけでは無い。
数LV、時には数十LV上がってF-がFにFがF+に、と上がって行くのだ。
そしてSなどと言えばその道を極めし者のみが辿り着ける極地。
決してLV100やLV200如きでは辿り着けるわけも無く
ましてや2つも3つも得れるものでは無い。
Bが一つでもあれば一流、Aが一つでもあれば超一流なのだ
Sが一つでもあればもう英雄だ。
それが三つも…
更には加護『異界神の眷属』
異界の神、この世ならざる世界の神の加護をどうやって得る?
しかも眷属?種族はヒューマンだったはずだが…
人なのか…?神なのか…?
悩んでも解らないし三十路半ばで禿たくも無いので次に行こう。
はぁ…次はスキルか…
『見て』強くなる、『考えて』強くなる、『勝って』恐ろしく強くなる
もう反則だ…
その上に継承スキルって何なんだ…
さも、当たり前面してステータスに並んでるが、そんなもん無いからな!
普通、ヒューマンもデミ・ヒューマンもそんな欄無いからな!
しかも、大地に潜って、周り共々狂化して口から火を吹くって
どこの凶悪モンスターだ!!!
最後は経歴…
撃破モンスター種は、たった3種。
ランゴスの群れの平均匹数は約20匹
3種合計で22体
無論、生涯の撃破数が表記されるわけでは無い、古い順に消えていくのだが
ゴルドバ1体、ランゴス20匹、コムドゥーラ1体
経験値的に考えて、LV29は妥当
つまり、生涯で討伐したのが以上の約22体と予想される…
下積め!もっと順を追ってLV上げろ!!!
普通、生涯初めての討伐と言えばパル(80cmほどのひよこ)かモノ・ウルフ(モノホーンウルフ:1本角の生えた狼)が基本だろ!
いきなりゴルドバをしかも一撃で倒すってなんなんだ…
はぁぁ…もういい…疲れた…
俺は何も見なかった、何の問題も無い。
罪歴無し、至って普通の冒険者だ。
お帰り頂こう。
そんな事を考えていると
「しっかりして下さい、シリウスさん?」
と声を掛けられ、はっと我にかえり
面倒事を増やさない為にも
「貴方のステータスは無闇に人に見せない方が良い
今見せて貰った内容は決して他言しないと誓おう。」
と、隠匿宣言するとアキレスも
「非常に助かる。」
と言ってくれたので話は纏まった。
後は、飛凱獣との関わりや、その他の隠蔽工作の打ち合わせを済ませれば完了だ。
と仕上げにかかろうと思うと同時に後ろの扉が開き
「あ、シリウス隊長
お早う御座います、お早い出勤ですね?
取調べは済みました?」
非常にイラっとするセリフと表情でシーザーが登場した。
はぁぁぁ…俺の心の平穏と安眠がまた遠のいた…。
次回はシーザーが絡むのか!?
読むのも書くのも面倒臭そうな臭いがプンプンしますなぁ…