【ある意味で】シリウス可愛いよ!シリウス!
萌えキャラ登場です!
嘘です!!!
でも、作者は結構お気に入り。
~絶賛シリウス中~
絶望に打ちひしがれていても、事態は好転しない。
気持ちを切り替える、とまでは言えないながらも私は
出来うる限りの事はしよう、と行動に移った。
先ずは櫓に向かい【飛鎧獣】の進路と距離を確認する。
最悪でも住民を避難させられるだけの距離があれば良いのだが…
櫓に登り、目視で【飛鎧獣】を確認出来た時点で既に打つ手が無いと悟った。
この距離と相手の速度では、数分とかからずこの街に到達するだろう。
軽く眩暈を覚えるが、警備兵長として何もせずにいる訳にもいくまい…
「総員!南門前にて戦闘配置!!!」
怒鳴るように叫ぶと、私も南門前に向かい急いだ。
疾走する最中、視界の端に一目散に逃げ出しているガイウスが見えたが
連れ戻す気力も起きなかったので、何も見なかったと自分に言い聞かせた。
願わくば、天罰でも下れと心から願いながらも
何とかモチベーションを保ち南門を抜けた自分を褒め称えたい。
南門を抜けると其処には(ガイウス以外)の全員が揃って戦闘配置に就いていた。
我が警備兵団の勇気と迅速な行動も褒め称えたい。
そして、ガイウスには天罰が下って欲しい、心から。
私も急いで先頭に立ち武器を構えると、目の前に【飛鎧獣】が降り立った。
近くで見ると尚更のプレッシャーと絶望感が身を襲う。
しかし、眼前の【飛鎧獣】は何の行動も起こさない。
恐る恐るではあるが、包囲陣を展開していると
【飛鎧獣】の背中から、一人の男が降り立った。
男は周りを一瞥すると、特に興味も無いと言った風にただ立ち尽くしていたが
男の耳に【飛鎧獣】が顔を寄せ、小さく鳴くとそのまま南の空に飛び去って行った。
それをただ見送る男。
この好機を逃す手は無いと、一斉に飛び掛り男を拘束した。
男が【飛鎧獣】を呼び戻すのでは無いかと肝を冷やしたが
特に抵抗する素振りも見せずに、大人しく連行されて行く。
【カラミティ級】のモンスターが襲来したと言うのに
何の被害もなく、実にあっけなく事態は収拾してしまった。
俺の絶望感と緊張感は何だったんだろうか…
この疲労と心労を無かった事にして欲しい…
後、天罰は下して欲しい…
名前が無い、個性が無い、と
キャラが立たないのが悩みだったので
キャラに生活感を出してみよう!と思い立ちシリウス君が誕生しました。
作者的には大成功ですが、本当の所はどぅなんでしょうか…