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眩しい、、。そうか、もうここはギルドの地下にある部屋じゃないのか。
俺はゆっくりと体を起こす。昨日は久しぶりにぐっすりと寝たな。
ここ数年間は毎日休む間もなく働き続けてマスターやヌルには、
ニアの名前の由来は、不眠症の ''ニア'' だと笑われたこともあったな。
まぁ兎にも角にも今日から心機一転して生きていかなきゃな。
今いる宿屋は闇ギルド御用達の宿屋で大体の事は黙認してくれる。
もっとも問題を起こす気なんてないが。
さて、とりあえず朝飯をいただくとしよう。ここの食堂はかなり美味いとの噂だ。
さっと着替えてそのまま部屋を出る。階段を下りる間にも食堂の声が響いてくる。
活気が良いな。こんな朝からたくさんの人でにぎわっているみたいだ。
「だーかーら、どうすんだよ!!」
「知らねぇよ!俺だって今知ったばっかだっつーの!」
「今はまだナンバーズだっているんだし、まだ大丈夫だろ。」
「そのナンバーズがマスターの座を狙って仲間割れしたらどうすんだよ?」
うーむ。聞いてる感じ明らかに『クロノス』の話っぽいな、。
彼らが心配しているのは『クロノス』が倒壊しないかどうか、ってところだな。
確かにマスターがいなくなった穴はでかいがヌルがうまくまとめてくれるだろうから、
しばらくは様子見で静観しておきべきだな。
「おばちゃん、おはよう。」
「あら、昨日の夜の子ね。おはよう。よく眠れた?」
「おかげさまで数年ぶりに熟睡できましたよ。はは。」
「それはよかったわね。しっかり食べてね。」
「はい。ありがとうござ」
「おいおい、何だこのガキはぁ?この忙しい時期にこんな場所で何してやがんだぁ?」
マジか。こいつおばちゃんとの会話を遮ってまで話しかけてきてそれがこれかよ。
面倒ごとは避けたいので下手に出てやるか。
「すいません。何か起こったのですか?昨日来たばかりでよく分からないんです。」
「あぁ?ほんとになんも知らないガキかよ。さっさと帰って寝てな。」
何だこいつは。こっちの恩情で生かしてやっているのに、。
「そうか。まぁ飯ぐらいは食べさせてくれよな。」
「ガシャーン!」
勢いよく俺は背中を押され地面に倒れる。
「調子乗ってんじゃないぞガキが!黙って言うこと聞けばいいんだよ!」
こんなゴミでも『クロノス』には入れたのか。
だが、せっかくの食事の前だし食堂を荒らすわけにはいかないな。
「おらぁ!!このガキが!」
「ドカッ!」
ダメージはないが、とりあえず地面に倒れこむふりをしてうずくまる。
「ちょっとあんた!何やってんだい!」
「ちっ、こいつが悪いんだぜ。」
マスター、、これは確かに抜けて正解だったかもな、、、。
まぁ気を取り直していただこう。朝食は素直なベーコンエッグだが輝いて見える。
いただきます。、、!?う、美味い!!まともな食事とはこんなに美味しいものなのか。
そのまま夢中になってほおばり、気づいたら完食していた。
「おばちゃん、美味しかったよ。ごちそうさま」
「はいよ、ありがとね。」
さて、腹も膨れたことだし、そろそろ次に入るギルドを決めるかな、、、。




