表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

痴漢だと思われる

 電車に乗っていると時折可愛い子がいる。

 男子ならわかると思うが、自然と目で追ってしまう。


 今日も可愛い子がいたので、目が勝手にそちらへ向いてしまっていたようだ。


「あの、なんですか?」

  

 僕が見ていた女子がこちらに気づいたようで、警戒心剥き出しで睨んでくる。

 僕が悪いとはいえ、返事を返したら見つめていたと自白するようなものなので、目線を逸らし、無視する。


「…………」

「今目線を逸らした私の前のあなたに言っているのですよ?」


 沈黙を貫いていたいのだが、流石にこのままのわけにはいかないので、返事をする。


「なんでしょうか…?」


 緊張感から声が少し震えてしまっている。


「そんなにじろじろ見ないでいただけません?とても気持ち悪いのですが」


 こういう時には素直に謝るのが一番だと考えた。


「すいません…」


 俺は頭を下げて謝る。

 その時。

 泣きっ面に蜂とはこのことなのかもしれない。


「おっ…!」


 電車が揺れたことで、体のバランスが崩れ、目の前の女子の肩に手が触れてしまった。


「すいません!」


 反射的に謝ったものの、その子の顔は先ほどよりも怒っていて、ゴミを見るような目をしていた。


「見るだけでは飽き足らず痴漢ですか?いいご身分ですね」

 

 『痴漢』という言葉に周りがざわつき始める。

 

「いや!そんなつもりじゃ…」

 

 弁明しようと思ったが、言い訳する言葉が思いつかない。


 しばらく沈黙していると、その子が口を開いた。


「次やったら通報しますので。今回通報されないだけマシだと思ってください」


「本当に申し訳ない…」


 僕はその場で土下座をして謝る以外以外何もできなかった。


 居心地の悪さを感じ、もう一度誤った後、次の駅で車両を変えた。

 僕が全面的に悪いとはいえ、気分が落ち込む。


 次からは可愛い子がいても見ないように単語帳でも持って電車に乗ろう、と決心して一人暮らしをしている自宅がある駅で降りた。

 

 


批評大歓迎です。

胸とかだとラッキースケベになる気がして肩にしておきました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ