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第3話 ノンフィクションノンコンテニューゲーム!の主人公は、今日も努力する…魔法使いになっても…

 たった一人しか愛せないのさ…


 30年間生きてきて、勉強を続け、処世術を身につけ、仕事につき、ある程度の社会生活基盤も整え、平均以上の生活もできるようになった。信用の塊の日本銀行券や外国の発行するお金も貯めた。20台前半には達成したい目標のほとんどを達成できた。


 しかし…


 たった一つの最も重要な目標は達成できなかった…


 話は少し変わるが、僕には掴みたいものがある。なんでも買える金、生きていくために必要な生活基盤、世の中を渡っていくための知識と知恵、守りたいものを守れるだけの力、そして一番掴みたいものは…


 好きな人の手…


 だけど、僕の手の中には一番掴みたいものだけが残らない。諦めなければきっと夢は叶うだろうと努力に頑張りを重ねがけ、自分が賭けられるだけの全力を尽くしたが…手の中には、ガラクタばかりしか残らない。一番重要なものが手に入らなければ今まで手に入れたものなど、何の意味も持たない。


 だけど、諦めきれない…


 今までの努力が無駄になるから? 違う。


 少しの可能性でも賭けないよりはマシだから? 違う。


 盲目的になり、狂信的に何も考えたくないから? 違う!


 俺は、目標は達成できなかった!だが、俺の目的は半分は何もせずに達成できていたのだ!いや、達成してしまった…

 僕が掴みたかった「好きな人の手」は、僕が知らない誰かに掴まれていったんだ…


 そう、ぼくの目的は「好きな人を【ぼくの手で】幸せにすること」だったのだ…


 いや、アプローチもかけたと思う、告白も確実にした!だが、全てダメだった。僕は選ばれなかった。それは、仕方がないことだと思う。結果を見れば分かる。僕の努力の方向が間違えていただけだ…

 自分のことばかりしか考えていなかったんだ。相手の気持ちなどは、考えていたつもりだけで、何も考えられていなかった。魔法使いになった今、振り返れば分かる。

 だけど、もう遅い…


 ぼくの目的の半分の「好きな人を幸せにすること」自体は、たぶん叶ったのだ。幸せそうなところも本人から聞いたしな…


 だけど… 一番重要な【ぼくの手で】の部分は直接は達成できなくなった…


 初めの内は落ち込んださ、立ち上がれないほどに意気消沈した。でもしかしだから!それがどうした!俺が好きな人を嫌いになったわけでも無関心になった訳でもない!1ミリも好きな気持ちが変わってくれないし、他の人を好きになることもただの一度も…そもそも、目移りしたいとは思っても、したことなどただの一度たりともない!努力も頑張りも後悔も、し続けている!俺は全くもって人間として未完成なのだ!この世界で俺が愛するのはたった一人のみ!


 70億分の1!


 この「好きな人」だけなのだ!俺が本物の性的少数者だ!


 「お礼状もお礼かもない!」

 (変換ミスったお(^ε^))


 ならば、やるべきことはたった一つ「好きな人を【ぼくの手で】幸せにすること」だけだ!


 間接的にでも好きな人を【ぼくの手で】幸せにするのだ!まずは、あの人が幸せになりやすい環境づくりだ!そのためには、俺に力がいる!信用がいる!基盤がいる!…


 そんなことを思いながら、はや5年…


 全く色褪せないこの気持ちは、どうしようもないらしい…


 70億分の1、たった一人への思いを抱き…


 本物の性的少数者は…


 今日も、明日の平和のために努力し頑張りを重ね、後悔する…


 だって、ここはノンフィクションノンコンテニューゲームのスーパーハードモードで、主人公は俺であり、ぼくなのだから…



 キャッチュアレイター ばいばーい!

(catch you later)

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