表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

どこかわかんないけど……お昼寝します

     *     *


ーーそして、目を覚ました時はーー



……うぅーん⁈ ここ、どこ?……


ーー知らない場所にいたーー



 四方を広く囲むゴツゴツとした大きな岩、天井の鍾乳石(しょうにゅうせき)から滴る水滴、綺麗で透き通った大きな水溜まり………まるで、洞窟の奥深く広いの空間にいるようなところだった。



 後ろを振り向くと、ひときわ目立つドーム型の大きな石筍(せきじゅん)、それに何かを(まつ)るように飾られた綺麗なクリスタル。


 おそらく、人が作った“人工物”であることは分かるだろう。



 それを見ていると、何故か悲しくて、胸がキュッとなって、苦しかった。 ……ここを離れよう。 ここにいたら、ダメになる……。ボクの直感がそう言っていた。


 石筍(せきじゅん)の反対側を向き、気持ち程度に整備された細い道を歩いて、その場を離れた。


 岩を割ったような穴を抜け、しばらく歩くと、そこには、小さな集落があった。 相変わらず、洞窟の中だが、馬小屋みたいなのがあり、干し草が引いてあった。 とりあえず、寝る。


 横になると、ちょっと温かい気がして心地良かった。




 ……お腹が減った……

 さすがに、なにも食べないで寝っぱなしはお腹が減る。

 何かないかと、この集落を見て回ることにした。

 そして…


「なにも、無い」


 と言うより、誰もいない。 音も、静かで、ぽたんと言う天井から雫が滴る音くらいしか………


 ドガぁぁぁーんっっ


という轟音と地震にも似た揺れが洞窟全体を襲った。 鍾乳石(しょうにゅうせき)が揺れにより、剥がれ落ちて来る。 鍾乳石(しょうにゅうせき)は、本来、壊れやすく脆い(もろい)物だが、小さな物でも当たれば痛いだろうし、大きな物に当たれば潰されてしまうだろう。 ボクは近くにあった、壁に掘って造ったような部屋に入り込んだ。


 その部屋は三人くらい入りそうな広さで、目の前の壁にかなりボロい地図が、右側に手作りで作ったようなフードの付いたポンチョがあり、左側にベッドがあった。

 そして、迷わずベッドへ向かい、ボクはすぐに横になると

「……寝よ……」

と口にした。


 若干(じゃっかん)声が高くなっていることにびっくりしたが、すぐに眠気が襲って来た。

 未だに何かが崩れる音が聞こえてくるが、数秒後にはもう夢の中だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ