転性
新シリーズです。
はい、以上‼︎
活動報告に、ちょっとした出来事が記載していますので、そちらの方もみてくだしぃ〜。
…………。
――こんにちは、霧優衣 月夜さん。大変残念ながらあなたは……死んでしまいました。
どこからか聞こえてくる、感情のこもってない無機質な声が聞こえてきた。その後も、どこかの物語にありそうなプロローグがずらずらと流れていた。
そんな中、ふわふわと浮いて気持ち良さそうに寝ている、一人の少女……に見える、少年がいた。
それでは、能力をそのウインドーから操作して、決定して下さい。
――いつの間にか、転生する話しになっていたが、霧優衣 月夜と呼ばれた少年は、いつもより心地も良い寝心地を存分に堪能していた。――というより、寝ていた。
なが〜い、なが〜い時が過ぎたとき、具体的には数日ほど経過した頃、ようやく目を覚ました少年が、無機質に青白く光るウインドーを見つめていた。
――なにこれ――
そのウインドーには、本来あるはずのない、「種族変更」や、「ステータス」そして、「初期武器」という項目があった。
そんなことが普通じゃないことはこの少年には分かるはずも無いが、これは、バグっているのだ。本来――というよりは、普通の人は、すぐに転生という言葉に飛びついて、すぐに能力を決めて転生して行くのである。 つまり、ウインドーを操作しないで、数日以上寝てグータラしているのは全くの予想外、イレギュラーなのである。
そんなことを知らない少年は、ウインドーを操作して、そして、寝ていた。寝落ちというやつである。
PCを弄って寝落ちしたときって朝起きたら、大変なことになっているという現象は、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか? ……それが今、行われているのである。
――そして、目を覚ました時は――
……うぅーん⁈ ここ、どこ? ……
――知らない場所にいた――