ミニフレと再会
(誰だろう、この人)
イヴァールが、ユーナの危険を察知してこの人をよこしてくれたのかもしれない。
彼の足元にはウルフの残骸が転がっている。一太刀以上は浴びせられているらしい。
夜闇に紛れ、はっきりとした状態はわからないものの、ウルフの輪郭は元の姿とはかけ離れたむごたらしい状態にされているようだった。
ユーナは思わず顔を背けた。
これが太陽の下に晒されていたら、ユーナは吐いていたかもしれない。
……夢のはずなのに。
「ユーナ、お身体が……!」
「あ、はい、大丈夫です」
ユーナは気遣わしげに近づいて手を差し伸べてきた彼の手を借りなくとも良いよう、慌てて立ち上がった。
救世主のイケメンはとても優しかった。
けれど、触れられたくなかった。
生き物を殺したばかりの手だ。血に染まっているような気がした。
しかし、立ち上がった後で目をよく凝らしてみると彼の手はどこも汚れていないと気がついた。
改めて見ても、ユーナは彼が誰だかわからない。知人だということはないだろう。
ゲーム内で彼のようなNPCと関わった覚えもない。
それなのに、やはり彼がとてつもなく親しげに話しかけてきているように感じられた。
「大丈夫ではありません、ユーナ。貴女の身体が光っています! それは、スピ病ではありませんか!」
「ああ……うわ確かに前より光ってる」
辺りがすっかり暗くなると、ユーナの全身がうっすらと青白く輝いているのがよく見えた。
その中でも一際明るく輝いている部分はユーナの身体の中を泳ぐ魚のように動いている。
「私……ホタルイカみたい。ふふっ」
「笑っている場合ではありません!!」
険しい顔をしたイケメンにぴしゃりと叱られ、ユーナが僅かに抱いていた楽しい気持ちはあっという間にしぼんだ。
これは夢の中の世界――のはずだった。
それなのに、ウルフに襲われた時、ユーナは恐ろしかった。
心臓は、肋骨を突き破って出てきてしまいそうなほど脈打っていた。
今もまだ名残がユーナの胸を叩いている。
身体中はじっとりと冷や汗が滲んでいて、夜風に当たると寒さが増した。
これほど臨場感のある夢が、果たしてあるものだろうか。
――これは本当に夢なのだろうかと、ユーナは門へ向かう銀髪の青年の背中をぼんやり眺めた。
そういえば、門は閉まっていた。
どうやってやってきたのだろうと見ていると――どうも門の上から飛び降りて、ユーナの元へやってきたらしい。
困惑する兵士たちが門の上にある物見の、胸壁の間からユーナたちを見下ろしていた。
彼らを見上げ、青年は落ち着いた声音で要求した。
「開門しろ」
「かしこまりました――Aランク冒険者の要請ですから、今すぐ開きます。ですが彼女は連れて入れませんよ」
「何故?」
ユーナを助けた青年は、低い声で聞き返す。
どうもユーナが町の中に入れないという状況に、不快感を覚えてくれているらしい。
門番の兵士は怯んだ様子で答えた。
「その、彼女は副市長によってこの町の出入りを禁止されていますので――」
「彼女は見ての通りスピ病にかかっている。大人になってからの罹患者は、その致死率が高いことで有名だ。もしも患者を助けたければ、この寒空の下に置いておいてはいけない。君たちはそれを理解していて彼女を入れないというのか?」
「……それが、上の決定ですから。ただの兵士でしかない我々としては従うしかありません」
「この町は、この町の兵士どもは、ユーナを見捨てるというのだな」
青年の声は低く響いた。酷く気分を害したようだった。
ユーナとしては、どうしてそんな風に思ってくれるのかがわからない。
兵士たちにもわからなかったようだった。彼らは戸惑ったように青年に叫んだ。
「その女は、勝手に副市長の機嫌を損ね、放り出されたんですよ。自業自得です! それなのにどうしてそんな女のためにあなたがそんな顔をするんです!?」
「彼女は私の全てだ! ――やっと会えたのに死なせてたまるものか! 今すぐここを通せ!!」
「す、すべて? その女が?」
怒鳴りつける青年の言葉に、門番の兵士たちは二の句が継げないほど驚いているようだった。
ユーナもまた驚いていたし、意味がわからなかった。
ユーナは彼の全てとやらになった覚えがない。
(え、何? 意味わからない)
見知らぬ男からかけられている期待が恐い。
思わず後ろに下がるけれど、背後には闇が広がっていたから、踏み留まる。
どこにモンスターが潜んでいてもおかしくない闇だった。
「お前たちと問答をしている時間も惜しい! Aランク冒険者としての特権を利用する! 彼女は私のパーティだ! Sランク任務を引き受けるためにこの町へ来た。私たちを通さないのであればこれは国際法違反となる!」
「――っ、待ってください! 国際法違反だなんて言われても、俺たちには判断がつきませんっ」
どよめきが聞こえた。青年の言葉に兵士たちは動揺している。
どういう内容の法律を盾に取ったのかはさっかりわからない。
けれど、ユーナを町の中に入れるためだけに引き合いに出すには、かなり大仰な代物だというのだけは理解できた。
「今すぐ門を開け! つまりあの方は、責任を被ってくださると言っているのだ!」
門を開けと言ったのは、イヴァールだった。
兵士長である彼の言葉によって、門は少しずつ開かれていった。
それを確認すると、銀髪の青年はすぐにユーナの元に戻ってきた。
先程までの険しい顔つきとはうって変わって、気遣わしげだった。
「お辛くはありませんか? 熱はどれほど上がっていますか? 呼吸は苦しくありませんか?」
「あー、えーと、大丈夫です」
「……? どうして退かれるのですか? 私の纏わりつく、血の汚れがご不快ですか?」
「いや、そういうことではなく――」
「お言葉の最中失礼致します。門が開いたようです。すぐに安静にお休みいただける場所へお連れいたします」
「うわっ!?」
問答無用で抱き上げられ、ユーナは驚いた。
真剣そのものの顔をして、冒険者だという彼はユーナを抱いたまま町の中へ足を踏み入れる。
(もしかして……この人はスピ病で家族を亡くしたりしているのかな?)
ユーナを腕に抱きしめるその手つきは丁重そのものだった。
壊れものを抱くかのようなその優しさは、ユーナの推測を裏付けてくれているような気がした。
(必死なのも、ちょっとおかしいこと言ってるのも、そう考えてみると)
一応は、納得がいった。
だからユーナは大人しくしていることにした。
それにこのままじっとしていれば、彼はユーナを看病してくれそうである。
別に今のところ調子はそれほど悪くないのだが、青白い光の方はますます輝きを強めていた。
しかし、光の強さと体調の悪さは別段連動はしていない。
(……掌が大きい。力強くて、温かい……)
生身の人間らしさに戸惑いながらも、お人好しの青年の腕の中でユーナは大人しく流れに身を任せた。
青年は町の中に入ると、迷いなく歩き出した。町に慣れているらしい。
青年は、大通りに面した一軒の大きな建物の中に入っていった。
入ってすぐにバーカウンター、左側の壁には無数のメモ書きが張られていた。
ぱっと見でユーナがその内容を理解できたのは、似顔絵の描かれた指名手配書らしき代物くらいだ。
挨拶もなしに中に入った青年に対して、カウンターにいた眠そうな顔をしていた少年が驚いた顔をした。
「ドラコ様ですか!? こんな夜更けに――女を連れ込んでもいいですけど、彼女スピ病じゃないですか!?」
「承知の上だ」
「はあ……? ドラコ様がいいならいいんですけど……」
背のひょろりと高い少年は、不思議そうに言う。
ドラコと呼ばれた青年は足を止めることなく階段を上っていった。
二階に上がると扉に番号の書かれた部屋が並んでいた。
バーの上に宿があるらしい。
青年はまっすぐに最奥の部屋に入ると、ベッドにユーナをそっと下ろした。
「今すぐ治して差し上げますからね」
「へえ、治療法とかあるんだ」
「試したことはありませんが、これならば間違いなく――失礼」
そう言って、何故か青年は大きく口を開いた――八重歯がもの凄く鋭い――そのままユーナの首に噛みつこうとした。
「――ギャーッ!!!!!!!!!!!!!」
歯が当たる瞬間までぽかんとしていたユーナは、叫んで青年を突き飛ばした。
青年はベッドから転がり落ちた。大袈裟な反応だ。
細身に見えるが筋肉のある、ユーナを軽々と抱えてここまで運べるような力の強い青年だ。
なのに、やけにあっさり転がった。
嫌がるユーナに対して紳士的に身を引いた?
そうは見えなかったし、紳士ならそもそもいきなり噛みついたりはしない。
一体どうして噛みつかれそうになったのか?
その謎を解明する時間も余裕もユーナにはなかった。
ユーナは床に転がり起き上がろうとする青年を横目に、一目散に部屋から飛び出し逃げ出した。
一段飛ばしで階段を駆け下りていく。
「あれっ、もうお帰りですか――」
バーカウンターの少年の呑気な言葉を無視しつつ、ユーナは暗い町の中へ飛び出した。
そこから闇雲に走り回った。
目的地はあった。だが、それがどこなのかわからなかった。
それを見つけられたのは、偶然だった。
「ハッ、青白い光!」
外套のない闇の中、青白い光を放ちながら走っていたユーナの視界の端に、別の青白い光が見えたのだ。
それはとある一軒の建物の、二階の窓から見えた。
あの部屋にはスピ病にかかっている人がいるのだろう。
ユーナが知っているスピ病の人間は、他に一人しかいない。
暗闇の中、目を凝らしてみる。
すると間違いなく、その建物は昼間ユーナが歩けなくなった少女を連れて訪れた、病気の少女の両親が営む宿屋だった。
「すみません、開けてください!!!」
「――おお! ユーナさん!」
ユーナが扉を叩くと間もなく中にいた宿のご主人が出てきた。
そして、皆まで言わずに中に引き入れてくれた。
息を切らしているユーナにすかさず水を差しだしてくれたのは奥さんだ。
「ユーナさんが副市長に連れていかれたと聞いた時にはどうなることかと思ったけれど、帰ってきてくれて本当によかった」
「本当にねえ、あんた。よかったよユーナさん。来てくれたってことは、今夜はうちに泊まってくれるんだろう? 勿論お代はいらないからね」
「あの、いいんですか?」
「当然じゃないか。うちのレイミのためにこうなっているんだからね。帰る家があるっていうなら引き留めはしないけどさ」
「いえ! ないので、泊めていただけると嬉しいです……!」
二人の娘、レイミを助けたユーナに恩を感じているようだった。
ありがたく水を飲み干すと、急激な空腹を感じると同時に優奈のお腹の虫が盛大な音で鳴いた。
「粥ならあるけど、食べるかい?」
「いただきます!」
「よかった、まだ元気なんだねえ」
奥さんが安心したように言いながら、ユーナに粥を出してくれた。
粥というか、オートミールだった。
味のしないそれを、ユーナは空腹をスパイスに一瞬にしてたいらげた。
それぐらい空腹で、普通に食べられるぐらいには、体調は悪くなかった。
「ヤッコブ様についてはどうなったんだい? うちのレイミについては何か言っていたかしら?」
「ああ、レイミさんのことは全く覚えていないと思います。ただ私は怒らせちゃって」
「それで、逃げてきたのかい?」
ご主人が心配そうに言うけれど、今はヤッコブから逃げていたというより、あの青年から逃げてきたと言った方が正しい。
ただ、彼のことを話すにはまず前提を説明しなければならない。
どう説明しよう? この世界の人的に、どこまでがアリ? ナシ?
そもそも、ユーナは説明するために戻って来たわけではなくて、宿を借りたいだけだったのだけれど。
「ふぁ……ちょっと、詳しい話はまたの時で、いいですか? 眠くなってきてしまって」
「そうだね、あんたはまだ元気だけど、休んだ方がいいね、きっと直に――」
欠伸をしながらユーナは目を閉じた。
気づくととてつもない睡魔が背後まで忍びよってきていた。
瞼が重くて、もう持ち上げていられなかった。
寝てしまいそう――つまり、夢から目覚める時が近づいているということだろう。
今後泊まる宿の心配は、もうしなくてよさそうである。
――ユーナは、労るような奥さんの声を聞きながら、引き込まれるような睡魔の中に落ちていった。
目を覚ましたら、ベッドの横の床に敷かれた布団の中にいた。
勿論知らない天井で――そこは知らない部屋だった。
じっとりとした汗をかいた身体が身に纏うのは、制服のような衣装。
髪の毛は、青い。
心臓がじわじわ音を高めていく。
ぞくぞくと這い上がってくる悪寒のような違和感に、ユーナは震えながら呟いた。
「……いや、待って、待ってこれ。嘘でしょ」
「っ、げほっ」
「わっ」
ユーナが状況を把握しきれずに戸惑っていると、ベッドの上から咳が聞こえた。
痰のからむ辛そうな咳に、驚きながらベッドを覗き込む。
すると、そこには全身を青白い光に染め上げた少女がいた。
光は直視するのが辛いほど目映い。それでもその顔立ちには見覚えがあった。
宿を営む夫婦の娘、レイミだった。
「……嘘でしょ」
ユーナの呟きに、レイミは何も返さない。返せないのだろう。
今、彼女に意識があるのかどうかもわからない。
ただ息苦しそうな荒い呼吸をベッドの上で繰り返していた。
「私の光は、消えてる……」
ユーナの肌は、いつも通りの色を取り戻していた。いや、いつもより白い気がする。
ただこれは病気になった後からというより、昨日の朝、この世界で起きてからずっと白かったような気がする。
ゲームの中のアバターには、シミもほくろもつけようと思わなければ存在しないのだろう。
病気になったのは夢だった?
そもそも、全てが夢でないとおかしいのに。
ユーナは、夢の中で目が覚めた。
これ以上目の覚めようがないほど、目が冴え、頭がはっきりしている。身体の調子はすこぶるいい。
ただ、昨晩お風呂に入っていないので、身体を洗いたかった。
それにお腹が減っている。気の毒な少女の姿を見たら、少しだけ空腹感は失せたけれど。
――この生々しい感覚の全てが、夢の産物とはとても思えない。
「ここにスピ病患者がいるのはわかっている!」
階下から、絶叫に近い男の叫び声が聞こえてユーナは物思いから覚めた。
荒々しい物音が連続し、奥さんの悲鳴が続いた。
「いません! スピ病の患者なんて!」
「そうだ、商売の邪魔だ! 出て行ってくれ!!」
宿の奥さんと主人が口々に叫んだ。
ユーナは階段まで出てきて、様子を窺った。
声から、そこにいるのが誰だかすぐにわかってしまった。夢の中の知り合いは少ないはずなのに。
――彼は昨晩、ユーナに強い印象を残したから。
ユーナを探しているらしいのは、昨晩ユーナに噛みつこうとした銀髪の青年だ。
夫妻は、彼が探しているのはユーナだと、既に気づいているだろうか?
「窓から光が見えたのだ。早く出せ! 私からあの方を奪えると思うのか!? 隠し立てするつもりなら――!」
「きゃあっ、あんた!!?」
どうか娘を探されているのだと考えて、頑張って彼を追い返してほしい――そう祈りながら様子見していたユーナだが、それ以上見ていられなかった。
ご主人の首が掴まれ、宙づりにされた。
どういう膂力をしているのか、あの青年は主人の首を掴んで持ち上げた。とんでもない力だった。
首を締め付けられた主人は一瞬にして顔を青くしながら、弱々しくもがいた。
これ以上隠れていたら、お世話になった人が殺されてしまう。
「やっ、やめて!!!」
「――ユーナ」
ユーナが慌てて階段を降りて叫ぶと、青年はすぐに主人を解放した。
主人は青年の足元に落ちて、背中を丸めて咳き込んだ。
奥さんが泣きながらその側に寄り添い、怯えた目で青年を見上げた。
「ユーナ、よかった……見つけられて、よかった」
「ち、近づかないで」
「わかった、近づかない」
ユーナが思わず手で制しながら言うと、青年は聞き分けよく立ち止まった。
どうやら問答無用で襲いかかってくるつもりはないらしい。
宿屋の一階、怯える夫妻の安寧を脅かしながらも、彼は今のところ理性的にすら見えた。
ユーナの言葉を待っているようだ。ならば、聞きたいことがいくつもある。
昨晩彼は何をしようとしていたのだろうか。
それ以前に、彼についてはわからないことだらけだった。
ユーナは何よりもまず、根本的な問題を解決したかった。
「まず、あなたは誰なの? 私を知っているみたいだけれど……」
イヴァールか誰かに聞いたのか?
そう問いを続けようとしたけれど、彼の動揺が激しく言葉を続けられなかった。
「わ、私を、お忘れ……ですか……?」
ユーナの質問に彼は大きく衝撃を受けたようだった。
彼は暫し呆然としていた。
「わ、私はドラコと申します……」
「それで? なんで私のこと知ってるの?」
「私の、名を聞いて……思い出さない、ので……? あなた様がつけた、名前ですよ!?」
ユーナとしては、どう見ても同い年ぐらいの年齢の男に名付け親疑惑をかけられる狂気から逃げたかった。
だが、信じられないことに、思い当たる節がないわけでもなかった。
昨晩自分の身に何が起きかけていたのか、ユーナは薄々悟った。
噛みついて、彼がしようとしたことは――もしかしたら吸血だったのかもしれないと。
「……昨晩、私に何しようとした?」
「血を、吸おうかと――私の眷属になれば、ただの人間のように病で死ぬようなことはなくなりますので」
「やっぱりか! ていうか……嘘……」
「嘘ではありません」
「――マジで、あなたはドラ子ちゃんなの!?」
「ちゃん、をつけないでいただけるとありがたく」
銀髪赤目の青年は、優雅な仕草でお辞儀した。
その姿を見てユーナは呻いてその場に膝をついた。信じられなかった。
彼はユーナを助け起こすか迷うように手を彷徨わせていたが、ユーナの近づくなという要求に従うためにか、やがて手を下ろした。
ドラ子ちゃんとは。
それはユーナが初めて手に入れたミニフレの名前である。
卵から生まれたドラキュラのキャラクター。
肩まである銀色の髪に、赤いくりくりとした目が可愛かった。
ユーナはその初めて手に入れたミニフレを、これでもかというほどに溺愛した。
ドラキュラ設定はフレーバーでしかなかったはずなのだが――いや、そんなどうでもいいことは置いといて。
「女の子だと思ってたのに……!!」
「二度とドレスなどを着せないでいただけますと幸いです」
ドラコの整った顔には、ユーナガチャ課金によって手に入れた可愛い~フリフリ~リボン~な衣装をこれでもかと着せられてきたミニフレの苦渋が滲んでいた。
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