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衝動の天使達 1 ─容赦なく─  作者: 水色奈月
Chapter #35
140/155

Part 35-2 This is Shit これがクソだぁ

Trinity Church 75th Broadway Lower Manhattan, NYC 20:35


午後8:35 ニューヨーク市 ロウアー・マンハッタン ブロードウェイ75丁目 トリニティ教会



 十分──たったの六百秒あまりでSAWの弾薬すべてを使いきり、倒せたシールズ兵はたったの二人!


 合わせてまだ八人しか戦闘不能にしてない。



 三台列なったカーゴトラックのさらに後ろからP90を撃っていた電子擬態で身を隠した連中の足元へ弾倉ボックス半分近くもボールをばら蒔いて退かせた今、三十人近くの連中が段々と攻め辛い布陣を敷きこちらへだけに集中し正確に撃ち返してくる様になりアンはたまらずリーコンズの連中が乗って来たSUVのフロントグリルの前に身を隠した。



 途端にシールズ兵達はこれ見よがしにアンの隠れる車の後部を寄って集って撃ち砕き始めた。それが遮蔽物からいぶり出すためだと彼女には分かっていたが、ただで姿をさらすほどお人好しでないと鼻で笑ったもののこめかみに青筋を立てたままだった。



「くそうッ! 使うぞ──使うぞ!」



 そうアンは吐き捨て中腰のまま車のフロントグリルに背を向け弾薬切れの分隊支援火器を車の下に押し込み腰のパウチから折り畳みツールを抜き小型ナイフを引き広げ一旦いったんはアスファルトに置いたクレイモア対人地雷を手に取り巻かれたデトネーター・コードを地雷本体から二インチで切り落とした。



 それを地面に置きもう一つの対人地雷も同じ様にデトネーター・コードを短く切り落とした。



 そうしてナイフの背を左手に握ったクレイモアの上部に押し当て折り畳むとパウチに戻しブロウニングHPの一挺を太股ふともものホルスターから右手で引き抜いた。そうして両(ひじ)を曲げ左肩の前にクレイモアを、右肩の前にブロウニングのバレルを起てると血の様な真っ赤な唇の二つの口角を吊り上げ鼻から大きく息を吸い込んだ。



「喰らえ──これがァ、クソだァ!」



 大声で言い放ち身体を横へ反転させながら立ち上がった彼女は捻った身体を車の横へ弾ける様に振り、その勢いで左手に握っていたクレイモア対人地雷を力ずくで放り投げながら、アンを狙い撃とうとアサルトライフルを構えるシールズ兵へハンドガンを連射し牽制した。



 回転しながら飛んでいく対人地雷が燃え盛る先頭のトラックを飛び越し後ろにつけて駐車している二台目の幌の後端へ達した瞬間、アン・プリストリはブロウニングHPでデトネーター・コードを撃ち抜いた。












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