はじめての出会い
日光が明るく高い天井、右には数え切れない量の本棚と本、シンプルな花瓶が何箇所かに置いてある。
木でできた机が置いてあり、木材の良質な匂いがしてくる。
部屋の間取りやデザインどこを見ても完璧で日本には無いだろうと言いきれる美しさだ。
“夢にしてはかなり上手く出来てるな。”
部屋を散策しながら思った。
これまでの夢と比べて今は意識があり、本当に物が存在するかのように匂いがする、それに小指を角にぶつけたら痛かった。
そこから楠白ミトは1つの結論に至った。
「もしかしたら異世界かもな」
そう呟いた時、目の前にあった扉が開いた。
瞬発力で扉にぶつかることは間逃れたがバランスを崩してしまい後に倒れてしまった。
「お、おはようございますっ。 おにいちゃん大丈夫ですか?」
手を差し伸べてくれたのは....1人の幼女だった。
その子は茶髪で髪の毛が長く、右上で小さく一つ縛りにして内側にクルッとしているくせっ毛が目立っている。
「寝てた方がいいんじゃないかな...。」
心配そうに目を向ける姿がとても可愛らしい。
「大丈夫だよ、心配かけてごめんね。 けど1つだけ聞いていいかな?」
「うんっ!いいよ!」
俺の問に無邪気に反応する。
「君の名前は? ここはどこだ。 そして俺は何故ここにいるんだ.。」
1度に聞きすぎた、言った後に反省してももう遅い。
だが彼女は少し戸惑っただけで落ち着くまでにはあまり時間がかからなかった。
「*めーちゃ*の名前は穂結めいっ
ここは人種界!
お兄ちゃんが外で倒れてて、危ないからめーちゃがもってきたんだ!」
エッヘン、と言いたげなドヤ顔をしながら穂結めいは言った。
「俺重いよな、どうやって運んだんだ?」
こんな小さい子が俺を持ち上げることはできないだろう
「街までひきずって...えーっと、鍛冶屋のおじさんに抱っこしてもらったの!」
なるほど、俺はおじさんに抱っこされたんだな。
そんなことを考えていると
「魔物がいたのにどうして草原に倒れてたの?」
めいが完全に忘れてた本題を思い出させてくれた。
俺は何故倒れていたのか。
人種界とは何だ。
分からない、分からなさ過ぎて逆にワクワクしてきた。
俺は敢えて疑問に応えず、めいに言う。
「外の空気を吸いたいな」
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めーちゃ→穂結めいの一人称