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第五話:初めての外界

好奇心旺盛な姫様をイメージして書きました。

「うわぁー!綺麗・・・・・・・・」


藍璃は参道から見える風景に感嘆の声を漏らした。


と言っても周りは森林に囲まれた状態だが、それでも藍璃には初めて見る眺めに嬉しいようだった。


斬紅朗と藍璃は朝の内に京の都を離れ昼頃に伊賀の国に入った。


普通なら二、三日は掛かるが追っ手を心配した斬紅朗が藍璃を背負って驚くべき速さで伊賀の国に入った。


都から出た事の無かった藍璃は初めての外界という未知の世界に感激していた。   


「なぁ。藍璃」


斬紅朗は近くにあった石の上に座り煙管を吸いながら藍璃に言った。          


「何ですか?斬紅朗殿」


腰まで伸びた長い漆黒の髪を揺らしながら藍璃は後ろを振り向いた。


そんな藍璃の姿を見て斬紅朗は目を細めた。       


「どうかしましたか?斬紅朗殿?」


藍璃は固まる斬紅朗に首を傾げた。  


「・・・・はっ。な、何でもない!」


斬紅朗は慌てて口を開いた。


「と、所で藍璃。これからの事なんだが奥州に行くまでには時間が掛かるから物見遊でもしながら行かないか?」


奥州まではどんなに急いでも半年以上係る。


斬紅朗、一人だけなら三日、四日で着けるが藍璃も一緒だとやはり半年以上は掛かる。


藍璃を背負って行けば簡単だが、斬紅朗はしなかった。


生まれて初めて外の世界に出た藍璃に外の世界を堪能させてやりたかった。


それを分かっていた斬紅朗は藍璃が退屈をしないように物見遊山を出したのだ。


それに知人の言葉が頭の中を往復していたのだ。


『旅ってもんは周りの景色を見て楽しみながらゆっくり目的地に行くものだ。まぁ、逃亡生活なら無理だろうがお前なら追っ手が来ても大丈夫だろ?』


鋼鉄製の通常の倍はある煙草を蒸かしながら知人が力説している姿を思い浮かべる。


『あいつの言う通り。旅は周りを見て楽しみながらゆっくり進むものだな』


苦笑しながら斬紅朗は藍璃の言葉を待った。


「んー・・・・・・それじゃ、私、伊勢神宮に行って見たいです!」    


「よし!なら行く場所は伊勢神宮だな」


「はい!!」


二人は仲良く参道を歩き始めた。


幸いにも山賊や妖しは出て来ずに藍璃と楽しい時間を過ごせた。


夕刻くらいになってから見つけた荒れ寺に身を寄せて二人は就寝した。


翌日になって二人は身支度を整えて目指す場所である伊賀の国にある伊勢神宮へと足を運んだ。



ラブラブな恋人関係をイメージしました。

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