番外編:永久に貴方と一緒に
まだ新婚ラブラブの二人です。
「・・・・藍璃?」
斬紅朗は朝の光で目を覚ました。
結婚してから一年が過ぎ何時も藍璃を自分の横に寝かせて目を覚ますと藍璃の寝顔があるのに今日は居ない。
不振に思って辺りを探していると縁側で湯で少し濡らした漆黒の髪を櫛で梳かす藍璃の姿がいた。
「・・・・あっ、おはようございます。斬紅朗殿」
斬紅朗の姿を見ると藍璃は頭を下げた。
藍璃は白い寝巻姿で髪を梳かしていた為に綺麗より生々しさの方が強い。
「おはよう。藍璃。来な、俺が梳かしてやるよ」
斬紅朗が手招きをした。
これ以上、あんな姿を縁側に出したくなかったのだ。
「はい!」
そんな事も知らずに藍璃は嬉しそうに近づいた。
「前より艶が出たな」
藍璃を自分の膝に据わらせ櫛で髪を梳かしながら言った。
「有難うございます」
首を動かしながら礼の言葉を言う藍璃。
身体からは黒方の香の匂いが漂ってきた。
『藍璃にそっくりの匂いだ』
そんな事を思いながら櫛を動かしていると
「・・・ねぇ。旦那さま」
藍璃が旦那さまと呼ぶ時は願い事がある時だ。
「何だ?奥方様?」
斬紅朗も答えた。
「・・・これからも、ずっと私の傍で髪を梳いてくれませんか?」
藍璃は上目使いで斬紅朗を見た。
「・・・喜んで、させて頂きます。奥方様」
斬紅朗は藍璃の髪に口付けをした。
・・・・・・・相変わらずお熱いお二人の朝でした。
また番外編で会いましょう。