エピローグ:月愛づる姫
これにて月愛づる姫は終了です。
今までお付き合い下さりありがとうございました。
・・・・・昔、昔、ある所に妖しに攫われて奥州まで連れて行かれた貴族の姫君がいました。
その姫君は裕福な家に生まれましたが、と在る貴族の若君と結婚する事になり屋敷を逃げ出しました。
しかし、屋敷から逃げ出しましたが何処にも行く当てのない姫君は困っていました。
そこへ妖しが現われ姫君を色々な国へ連れて行ってくれました。
姫君は、次第に妖しの事が好きになっていき『この旅がずっと続いてくれたらと思うようになりました。
・・・・・しかし、姫君の婚約者が現われて妖しに重傷を負わせました。
姫君は妖しを助ける為に婚約者と一緒に都に帰る事を泣く泣く承諾しました。
傷を負った妖しは仲間に助けられ傷を癒すと姫を助けに都に行きました。
そこで見事に婚約者を倒し姫を助け出しました。
姫をさらった妖しと姫はその後、奥州に渡り夫婦になりました。
それから数年して二人の間には元気な男の子が生まれて三人は仲良く幸せに暮らしました。
・・・・・古来より月は魔とされておりました。
妖しを愛した姫君を人々は月を愛する姫と頌詞『月愛づる姫」と言ったそうです。
・・・・・これは遠い昔の妖しと姫君のお話。 完
後は番外編でお楽しみ下さい。