第十三話:丑三つの刻
題名、また映画の丑三つの刻をそのまま頂きました。
翌日、三人は馬に乗り京の都に向かった。
普通なら二、三ケ月は係るが三人は僅か三日で着いた。
「・・・・あの屋敷に藍璃は軟禁されているのか?」
斬紅朗は斥候から帰ってきた風鬼に聞いた。
「・・・はい。屋敷には俺らが来るのを予測してか僧や陰陽師の姿も見掛けました」
風鬼は淡々と答えた。
「・・・ふん。高が人間ごときに私達を調服できると思っているのか?目に物、見せて暮れるわ」
氷鬼と風鬼は口元に邪悪な笑みを浮かべた。
「・・・・丑三つの刻に藍璃を迎えに行くぞ」
鬼龍刀を背中に掛けた斬紅朗は静かに言うと姿を消し二人も同じように消えた。
・・・・丑三つの刻。それは魑魅魍魎、百鬼夜行などの妖しの物達が動く時間。
丑三つの刻になり三人は屋敷の前に立っていた。
斬紅朗の手には鬼龍刀が氷鬼の手には十文字槍が風鬼の手には上下に逆向きに付けられた薙刀が握られていた。
「氷鬼、あの門を壊せ」
斬紅朗の命令に氷鬼は頷くと槍を後ろに下げ勢い良く空を突いた。
「氷撃刃!」
槍から無数の氷の刄が出て来て門に向かって飛んだ。
僧や陰陽師は呪文を唱え結界を張ったが虚しく破られ数人の僧や陰陽師が串刺しになり門を突き破った。
「・・・・行くぞ」
三人は間を置かずに走り出すと一気に屋敷の中に入り中に入った。
「妖しだ!妖しの物が来たぞ!」
隊長格の男が三人を囲む様に言った。
「斬れ!斬り殺せ!」
全員が抜刀して三人に襲い掛かった。
「・・・・愚か者が」
斬紅朗は嘲笑して鬼龍刀で一気に数人を両断した。
「・・・・私達も殺りますか?風鬼」
「応う!?」
氷鬼は次々と兵士を串刺しに風鬼は疾風の様に兵士の首を斬った。
しかし、数分しても数は減らなかった。
「ちっ!幾ら斬っても蟻の様に来やがって!」
風鬼は愚痴を溢しながら両刃の薙刀を振り敵を斬り殺した。
「・・・・義兄上。ここは私と風鬼に任せて義兄上は姫君を助けに」
斬紅朗に背中を預けながら言った。
「・・・・後は任せた」
斬紅朗は兵士達を飛び越えると屋敷の奥へ走った。
「・・・風鬼」
氷鬼は風鬼と背中を向かい合わせに敵を斬り殺しながら言った。
「・・・・あぁ?何だ?氷鬼?」
「・・・・此処は何としても死守しますよ!」
氷鬼の言葉に風鬼は高笑いした。
「はははは!当たり前だ!誰が通すか!蟻一匹、通さねぇよ!」
二人は敵の中に斬り込んだ。
題名がダサくてすいません。