はじめてのあっちむいてほいしようぜ。 その3
「なんなん自分」
俺が悪いのかよしかも。
なんなんってお前……。
なんなん俺。
「とりあえずあっちむいてほいがしたいんよ俺は。
ただそれだけなんだけども駄目ですかね」
「ん」
ん、じゃ分からんのですよ……。
すっかりもう押し問答だ。
「もう変なところに突っ込むのは終わり!
とりあえずしたいものはしたいからするよ!」
強引に引っ張っていくよ。
ここで止まっていたらきりがない。
「はいじゃんけんぽん」
「ん」
負けた。
くる、来るぞ。
「あっちむいて……ほい」
麓はそういうとほいっと左を指差す。
ここですかさず右を向く。
これで勝ち組……。
「ういーん……。
がしゃん」
「おい!」
麓の指は右を向いていた。
なんでやおかしいやろ。
お前さっき、左むいてたやん。
「なにか」
平然とした顔で対応する麓。
私はなにもしていませんことよ?といったすまし顔だ。
「もいっかいやもいっかい!」
納得できないわ。
何なんですかしてやられましたよ。
今度こそ勝つ。
俺が。
「じゃんけんぽん」
「ん」
じゃんけんでは負ける。
だがあっちむいてほいは次が本番なのだ。
次で何としてでも……。
「あっちむいて……ほい」
麓は上を指差す動き。
これはもらった。
俺はすかさず下を――!
「っておい!」
麓の指が顎に命中して強制的に上を向かされる。
「私の勝ち」
「っちげぇ!
せっこいしちがう!」
「違うくない」
「違う!」
認めない。
認めないぞ俺は。
「じゃあOK、麓。
わかった俺が指を指す役目してやるからちょっとお前顔出してみ」
「えー」
めんどくさがりやめろもう。
ふざけんな、俺がどんな気持ちでここまでやっているのか分からないだろう。
だから同じことをして復讐してやる。
「あっちむいて……きゃん!」
「ふん」
指が……指が。
麓の顎に指が乗せられたとき思いっきり麓は顎を下に押しやがった。
おかげで俺の指は変な方向に向く。
痛い。
「がるるる……!」
「そんなもんよ、ウルバル。
この世なんてそんなもん」
「知るか!」
俺はなぁ……。
俺は……うう……。
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ありがとうございました。
あっちむいてほい!
ってするとき指で思いっきりぐに―っとしてくる奴がいるので。
ちょっとそれを描きました。
あるあるですよねぇ。




