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殺人少女  作者: 記紀
2/7

ナレーター視点

カビが生えた壁、古くなってぐじゅぐじゅになった畳、開閉たびにゴロゴロという襖。

そこは、かつては大人気で入居者がたえなかった古ぼけたマンションの一室の押し入れだった。

10年ほど前までは入居者がたえなかったとはいえ、今のマンションの住人は10人でそのうち6人は老人夫婦で、一人は今月入居してきたばかりの大学生、一人は30代ほどのサラリーマン、そして後の3人はこのマンション唯一の子育て世代である。

しかし、このマンションでは父親と母親を除きだれもその子供を見たことがないのだ。

いや、見せてもらえなかったのか。

子供が一人しかおらず、なおかつ他の入居者が高齢者か男性の一人暮らし。

付き合いは最低限で入居者全員が奥手。

子供は病弱と言えばだれも家の事情に質問することはないだろう。


その子供である彼女は何かを隠すかのように押し入れの中に押し込められていた。

彼女をよく見るとあらかた日本人には見えない。

の母親がヨーロッパ系の日本人ということも影響しているだろうが、目の色は赤、髪の色は白髪だった。

しかし、アルビノというわけではなかった。

そのため、父親は母親の浮気を疑い出ていった。

母親は父親に捨てられたことに絶望し、もともとメルヘン脳だったこともあいまってか自分の世界に閉じこもり毎日お人形遊びをし始めた。娘である彼女が話しかけるととたんにヒステリックになり暴力を振るった。

回覧板を回しに来た近所の人がそれを見て通報し母親は精神病院に入れられることとなった。

母親が精神病院に入り保護者がいなくなった彼女は父親の所に引き取られたが、父親には新しい配偶者が出来ていて、父親の配偶者は彼女に虐待を始めた。





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