君たちはどう生きるのか(物理)
①
戦争で母が死んだ。そして幼女になって戻ってきた。
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夢の世界
「ドアから出ればいいじゃない」
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こうして母さんが物理的に戻ってきたのだ。
「まひとー」
「母さーん」
ー完ー
②
新しい母さんと会う日、馬車にのってインコがやってきた。
「クエー」
そして振り向くと父さんもインコになっていた。
「クエー」
包丁をもった巨大インコ。もちろん子どもが勝てるわけがない。
ドスッ
「うっ」
ー完ー
③
青サギが筋トレをしていた。
「ハーッハッハッハ。さあみんなも筋トレしよう!」
母さんがノリノリでダンベルカールをはじめた。
屋敷の坊主や老婆たちもスクワットを開始した。
そして父さんもやってきてノリノリで腕立て伏せ。
「さあ、おいでませ、筋肉の世界へ」
「オイデクダサイ」
「オイデクダサイ」
上腕二頭筋を生やした魚、100匹。
上腕二頭筋を生やした蛙、100匹。
ま と わ り つ い て き た
「うわああああああああああああああああ」
ー完ー
④
夢の世界、白いゆるキャラが大量発生していた。
「ふわ~」
「ふわ~」
「ぽよ〜」
するとゴツい姉さんがホエイプロテインの樽を抱えてやってきた。
プロテインに群がるゆるキャラたち。
案の定、ゆるキャラたちはボディビルダーになった。
「HAHAHAHAHAHAHAHA」
アスリートのガチダッシュを決め、ペリカンを捕食するボディビルダーであった。
ー完ー
⑤
インコに囲まれた。包丁を持ったガチイン50匹に囲まれた。まずい、勝てるわけがない。
するとどこからともなく火柱が立ち上り、インコたちを撃退した、はずだった。
「ヒャッハー」
「俺達を倒せると思ったのぁー」
あ、インコの戦闘力が思ってたより10倍
「そぉい」
「ぐふっ」
ー完ー
⑥
インコの王様
「我こそは、王である」
「キング! キング! キング!」
「今から、創造主に交渉をしかけてくる。この筋肉でなっ!」
「ナイスバルクー」
「上腕筋が喋ってる!」
「肩にペリカン乗せてんのかい」
こうして王は王らしく突き進む。しかし創造主は岩石のごときマッチョであった。
「愚かな、その程度のパワーでこの我を倒せると思っていたのか」
「うわああああああああああああああああ」
ー完ー
⑦
「はっ、夢か」
悪い夢を見た。おそろしいリアリスト筋肉集団に囲まれる夢だ。最悪である。こんな時には童話を読もう。
不思議なダンベルのアリス
プロテイン白雪姫
三匹のゴリラ
「うわああああああああああああああああ」
ー完ー