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お題シリーズ3

デスゲーム 幽霊

作者: リィズ・ブランディシュカ



 デスゲームに巻き込まれるなんてとんだ不幸だ。


 私はいま、頭をかかえていた。


 金持ち達が道楽ではじめたらしいこのデスゲームは、クリアするまで解放されないらしい。


 最後の一人になるまで、閉じ込められた施設から出る事はできない。


 まいったな。


 私はため息をついた。


 周りの参加者はオロオロしていて、泣き出したりしているものもいる。


 けれど私は、そこまでうろたえるほどじゃない。


 デスケームをこなすのは確かに面倒だけど、別に私は死ぬわけじゃないから。


「それでは、第一ゲームを開始します」


 はぁ、とりあえず何とかのらりくらりとかわして、自然にこの場から消える事できないかしら。


 けれど、そうはいかなかったらしい。


 デスゲームが進行して、私は敗者になった。


 互いに知識を披露していって、問題を出し合い、答えられなかったら負けと言うシンプルなゲームだったが、私はあまりそういうのが得意ではなかったから。


 敗者を処分する係らしい黒服がきて、どこで手にいれた分からない銃をぶっ放す。


 私の体には、風穴が……。


「はぁ? なんで銃で撃たれたのに、死なないんだよ」


 思わず今まで無口をつらぬいていた黒服が喋っていた。


 そうなるのも無理はない。あかなかったのだ。風穴は、何も。


 私は説明するのが面倒くさかったので、すっと鏡を懐からとりだして相手に渡した。


 その鏡に私はうつっていません。


「まっ、まさか幽霊」


 そう。私、こういうものですから。


 ちょっと、透明になれない特殊な幽霊なんです。


 だから部屋から出られなくて困ってたんですよ。


 どうします?


 ゲーム実行します?


 微妙な顔になった黒服たちはどこかへ戻って、上の人間に相談しにいったようだ。


 そして、ほどなくして私だけ解放された。


 そして、その時私を解放しようとした者達が不審な動きをしたとかで警察に事情聴取され、デスゲームの存在が明らかになり、被害者が救出される流れになったらしい。


 それでいいんだけど、なんだか微妙な気持ちになってしまった。

 


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