邂逅
2030年7月10日 都内某所
作業員A「目標点の修正を完了。目標に対して電磁パルスを放射します!!」
作業員B「電磁パルスの安定を確認、突入可能です。」
作業員が中央に構える人物たちにそう告げた。
そこには須郷清隆大臣と不潔な恰好をしたやさぐれた表情の男が立っていた。
須郷清隆「ようやくこれであの世界との交流が可能になったわけだな。」
巨大な機械が接続された真っ白な5メーターはある巨大な装置にはすべてを吸い込むようなブラックホールがそこにはあった。
須郷清隆「政府から資金を大量に横流しさせたんだ完成してもらわねば困る」
桐川 誠「わかっております」
桐川 誠は焦っていた。
大学で電子力学を教える講師をしていたが、才能が抜擢されてとある研究施設で務めることになり、
とある研究を一任されていたが、思うようにいかずにほかの人間に八つ当たりをするようなっていた。
そのせいか、愛していたはずの妻とも別れることになり、成果も得られずに。
桐川 誠「これが新たな世界とのゲート・・・」
作業員がそのゲートに向かい自立型の最新鋭の探査ドローンを飛ばす。
モニターに映る映像にはこの世界とは違う暗く、そしてどこか排他的な世界が広がっていた。
そこには未知の生物、未知の鉱物が映っていた。
桐川 誠「この資源を持ち帰れば人類が到達できなかったことが現実になる」
数々の実験の成果がいま現実になろうとしていた頃それは起きた。
モニターにそちらの世界の住人なのか生物なのかわからない物が言葉を発した。
???「なにやら面白いことをしているものがいるな、協力してやろう」
現場は喜びの声で盛り上がっていた。
作業員C「言葉を、言葉を話しました!!接触しましょう!!!」
だがそんなことをしている間に事件は起きた。
開いていたゲートが大きく渦を巻くように大きくなり、次第にその面積を拡大していった。
作業員C「パルス数値大幅に上昇!!これではパルスが逆流して制御から外れます!!」
桐川 誠「いかん!!なにがどうなっている!!」
その世界をつなげる扉であるゲートは広がり、その力は強くなる。
作業員A「だめです!!こちらからの制御を受け付けません!!」
巨大な装置の中心にあったブラックホールのようなものはその姿を大きくさせ、
周りの機材を飲み込んでいった。