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魔帝  作者: 松本 力
ザーグ砦攻防
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ザーグ砦攻防 17

 突然のことに動揺した側近が、慌てて静止する。


 しかしバルザムは、激昂した。


「馬鹿め、貴様にはあの怪物が目に入らぬか!

 我が軍を全滅させるつもりか!」


 バルザムはわざと顔を上に向けず、指も指さず、眼だけをちらりと塔の屋上に向けた。

側近がそちらを見ようとすると、


「馬鹿め、あの怪物に気取られたらどうする!」


と、脂汗を噴き出しながら小声で叫ぶ。


「全軍、停戦じゃ!

 慈悲をもって停戦せよ!

 砦は陥ちた、戦ってはならぬ!

 これ以上の戦いは無意味じゃ!

 停戦せよ!」


 バルザムは喚き散らした。


 その頃にはもう、塔の頂に、巨人の姿はなかった。

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