最終決戦編④
〈ふ~む、どうしましょうかね~〉
―ホワイトは田中太郎の周りを距離をとりながらゆっくりと回っている―
〈ジョセフ様曰く、田中さまのその状態は敵意にしか反応しないと―〉
―ホワイトが田中太郎を取り囲む様に回りながらそう言っている時、田中太朗は体を動かさず剥き出しになった目だけでホワイトを見ていた―
〈ですが、――〉
―その時、風切り音がその場に裂いた―
「『浸食』」
―田中太郎は魔法をホワイトに向け放った。強大な木々達はその場で崩れ落ち砂埃が舞った―
〈―ですが、それは過去の話という事ですね〉
―ホワイトは砂埃の中から平然な様子でそう言いながら田中太郎の方にゆっくりと戻って来た―
〈・・・その姿、その様子、その表情、その雰囲気 田中さま、あなた楽しんでいます?〉
―ホワイトがそういうのも無理もなかった。田中太郎の様子は明らかにこの状況を楽しんでいた、ホワイトを見る田中太郎の表情は笑みで満ち溢れていた、まるで、無邪気な子供の様―
〈―――そう無邪気、楽しんでいるというより無邪気という言い方が近い。〉
―ホワイトは自身の顎に手をあてながらそういった、まるで探偵の様冷静に分析する―
〈田中さまのその姿はいわゆる二重人格の様なモノだと思っていましたが・・・・いや、それに近いが違うという感じかな?、まぁ今はそこら辺はどうでもいいですね〉
―ホワイトが一人でそう言っている時、田中太朗はじっと笑みを感じさせる表情をしながらホワイトを見た―
「ガォォォ!!!」
―田中太郎の後ろから獣型のロボットが田中太郎に飛びかかった―
「歯は派は刃はははははははははは」
―田中太郎はホワイトに夢中で気づいていない様に見える―
―だが、田中太朗は後ろに目がついている様にひらりと飛びかかって来たロボットの突撃を避けた―
〈!!(そうですか、敵意に察知するという能力を捨て目を手に入れたと思いましたが、その能力+目がそなわっているという感じですか・・・・やっかいですね~これは)〉
―ホワイトの目の前にバスケットでフェイントに引っ掛かって転んだ様な獣型のロボットが立ち上がろうとしていた―
―ホワイトは自身の水の様な髪をロボットに差し込んだ―
〈さっ、働きななさい〉
―ホワイトがそう言うと獣型のロボットは一瞬痙攣し田中太郎に犬の威嚇の様に構え、吠えた―
「ガァァるるるr」
―田中太郎は獣型のロボットに軽く広げた手の平を向けた―
「『浸食』」
―獣型ロボットに不吉が風がなびく―
「がるッ!」
―獣型ロボットは横に転がるように自身の体を動かした―
―獣型ロボットがさっきまでいた場所の後ろが腐る様に朽ちていった―
「・・・・・」
―田中太郎は不思議そうな顔をしていた―
「ガァァ嗚嗚呼あああ!!!!」
―田中太郎の攻撃を避けた獣型ロボットが田中太郎に再び飛び襲いかかった―
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「はぁぁぁ!!!どうなってんだ!!!どうなってんだよぉ!!!」
―エジソンは一心不乱になりながら画面と格闘していた―
「制御ができねぇ!!!!」
―エジソンはキーボードにヒビが入る程に打ちつけていた―
「なんでだよ!!!!」
―エジソンはじろりと不安そうな顔でモニターを見つめた、その間にも田中太郎とホワイトの勝負は白熱を極めていた―
「ゴクッ・・・・・逃げるか・・・・でも、逃げたら・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シュン!!!
「あは」
―田中太郎の斜め先からロケットの様に飛んできた二匹の人型のロボット、クロスを描く様に田中太郎に襲い掛かる―
〈当たる〉
―田中太郎は体を横に動かし体捌きの要領でいとも簡単に攻撃を避けた、人型ロボットが大木に当たり轟音を響かせる―
「」ハァぁあああ~~!
―田中太郎の口から黒い吐息が吐き出される、マントがはたはたと風で靡いていた―
―それを遥か上空からじっと眺めるホワイト―
〈・・・・目が良い、これならどんなに攻撃しても いなされ、壊され、食われる だけですね。・・・・・あっ!〉
―ホワイトは〈あっ!〉と喉に詰まった小骨がとれた様な声をあげた、ホワイトはおでこに自身の指先をあて軽くぐりぐりとした―
〈「変身」、「変質」、「変化」、そういうものだと思っていましたが、違う。かすってもいなかった。・・・「自我」がある、楽しそうって事ってはそういう事だよな~~、はぁ~、なんてワタシはバカなんでしょう。そうかぁそうかぁ~はぁ~はぁ~~〉
―ホワイトは首をがくっとさせた―
〈はぁ~~まぁいいです、仕方がないです、いいんです、良いんです、絶対の作戦を思いついたので全然良いです。・・・・はぁ~~、ワタシは~~なんてこんなに~はぁ~~~〉
―ホワイトは首を再びがくっとさせながら上空から地上にゆっくりと降下していった―
〈はぁ~~~〉
スタッ
〈集まって下さい〉
―ホワイトは地上に降りた瞬間、その声を一声上げた、その声に呼応するように全てのロボットがホワイトに集まって来た―
―その様子を田中太郎はニヤニヤとわくわくしている様に見ている―
・・・・バタ・・・バタッ・・・バタバタバタバタッ・・・
―ロボットたちがゆっくりと次々と倒れていった―
・・・バタバタ・・・・バタッ
―そして、全てのロボットが倒れた―
〈ふぅ~~溢れでそうです〉
―ホワイトが倒れたロボットを踏みつけながら田中太郎の前に歩みを進めた―
「」ゾワァ!
―田中太郎の黒いマントが逆立つ―
―ここで初めて、田中太朗から笑みが消えた―
〈・・・・しゅ~~~〉
―ホワイトの姿は変わっていた―
―透明な水が体から噴出していた、それは、体にとどめられない程のパワーを体外に噴出していた―
〈さっ、遊びましょう。坊や〉
―笑みを消した哀れな黒い鎧の男は、ホワイトが自身に向かってくると感じた時、再び男は笑みを零した―
―そして、両者が一呼吸終えた時、動いた―
―先に動いたのは、田中太朗―
―魔法を口で紡ぐ―
「『アレ――』」
―その口を遮るか如く、ホワイトは動いた―
〈ッッ・・・〉
―ホワイトは田中太郎の左腕を手に持っていた―
〈避けましたか、まったく、田中さまったらいつにもまして陰キャですね〉
―田中太郎は何が起こっていたか、起こったのか分かっていない―
スっ スっ すっ
―自身の腕があったところを触ろうとする―
―だが、腕はない―
「・・・・・・う。。いいいううう、ううううッッ」
―田中太郎は自身の腕が無くなったことに気づいた―
―物理的な欠落感、腕が無くなったことに対する恐怖心―
「うわアアアアあわわわああああああああッッ!!!!!!!!ああああああッッ!!!!」
―田中太郎は恐怖の音色を樹海中に響かせた―
〈あら、元に戻っただけでしょうに。あとでちゃんと付けて上げますよ〉
―田中太郎の腕をポイっと茂みに投げ、田中太朗の背後から近づくホワイト―
「うわわああッッ!!!!」
―世界最高の科学が魔法を追い詰めた瞬間である―
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この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




